【第14回セレクト 紅白歌合戦 / zouky's select 】
ご感想はこの日記のところにコメントの形でお願い致します。1.渡辺満里奈 / 大好きなシャツ (1990旅行作戦) CDS(EPIC 3115)'90 ギターポップ推薦曲へジャンプFLIPPER'S GUITARが作詞作曲編曲(おそらく演奏も)を手がけた曲。一応元ネタとしてCLAUDINE LONGET / HAPPY TALKが挙げられてるけど、アレンジが全然違います。音的には「恋とマシンガン」にかなり近いものがありますが、テンポの良さ、奥行きのある音空間処理や空気の乾きぐあい、抜けるような青空感、高揚感、明るく楽しい雰囲気など、全体的に「恋とマシンガン」より出来は良く感じるし、私はこちらの方が好きです。最後のおまけ部分も楽しいね。FLIPPER'S GUITARの二人がかなり気合を入れて作ったのがよく分かります。ビデオも出てるけど、FLIPPER'S GUITARは出演していないし出来も悪く残念。2.HIT PARADE / YOU DIDN'T LOVE ME THEN (JSH 4)'85 小沢健二/FLIPPER'S GUITAR元ネタ推薦曲へジャンプ ギターポップ対決ということで次はイギリスのギターポップバンドです。「フリッパーズギター/全ての言葉はさよなら」元ネタ。似てますね(笑)。まあそれは置いといて、これは小沢健二/FLIPPER'S GUITAR元ネタ完全攻略作戦中に教えてもらって先日初めて聴いた曲。85年は個人的にはギターポップから冷めはじめていた時期だったからこんな良い曲に出会えたのもフリッパーズギターのお陰です。フリッパーズギターの曲は圧倒的に元ネタよりも彼らの方が出来がいい場合が多いんだけど、これはこっちの元ネタの方がずっといいと思います。声も小山田圭吾ぐらいに可愛い。どこか郷愁を誘うメロディは青春期の若さのエキスが絡まりトローリと蜂蜜のように甘酸っぱい味がしてとっても美味。ギターの音色もしっかりギターポップしていていいね。3.SISTERS LOVE / ARE YOU LONELY ? (A&M 8581) 甘茶ソウル百科事典の世界へジャンプ湯村輝彦著/甘茶ソウル百科事典 TERRY'S SELLECT009掲載。プロデュースはGENE CHANDLER。アレンジはTOM TOM。かなりDEEPな歌声なのに何故かテリー氏は甘茶ソウルベスト100にセレクト。コーラスや全体の曲調は明るく軽やかでポップとさえ言える。メロディは甘いと言えば甘いが、甘い辛い云々というよりも何より素晴らしく良く出来た旋律です。そして更に特筆すべきなのはリードの女性のドDEEPな歌声。情感たっぷりに歌い上げ、起伏は激しく、感情表現も豊かです。特に盛り上がり部分の絶唱ぶりは鳥肌ものでグレイトすぎ!彼女達はフリーソウル/クラブシーンでも「GIVE ME YOUR LOVE」(FREE SOUL PARADE収録)が人気のようですが、この「ARE YOU LONELY ?」の方が音楽史的には圧倒的に重要だと思います。4.NATURAL EXPERIENCE / HIDE AND SEEK (PT.1) (SOUND WAVE 4552)'77 私の好きな甘茶ソウルへジャンプ甘茶ソウル対決ということで一部マニアには有名な人気コーラスグループの曲を。甘茶ソウル百科事典P.61 , BILLY'S SELLECT062掲載。「かくれんぼ」と名のついたこの曲は私の甘茶三原則『甘く、ノスタルジックで、胸キュンメロディー』をこのうえない形で具現しきった、ノスタルジック甘茶曲の最高傑作と言えるでしょう。静かで淡白でムーディーな曲調とコーラスと透明なストリングスが美しい。また時折入るバリトンとファルセットとの絡みも良い。そしてコーラスと唄の歌詞を微妙にずらし、しかも字余り的にくずした歌いかたをする所謂『下手うま』的な手法等、甘茶の醍醐味が凝縮された超一流甘茶ソウル。このお皿のB面はこの曲のパート2になっているんですけど展開の関係でちょっと大味になってしまい、この曲の淡白な持ち味が損なわれる感じがする。そちらも悪い内容ではないが私はお勧めできないなあ。5.JUPITER PROJECT / SILENT EVE CD(BLUES INTERACTIONS 4101)'94 LOVERS ROCK (REGGAE)へジャンプ ジュピタープロジェクトはモンチ田中という人をリーダーとした日本のバンド。たしかハウス系の音を多く世に出しています。そして歌っているのはゲストとして参加したジャズシンガーでERI NISHINAという私の知らない女性。更に原曲はTVドラマでも使われていたという辛島美登里の大ヒット曲だそう。私の音楽嗜好からするとこれらの予備知識があったら頼まれても聴かなかったはずなのですが、幸運にもこの曲を初めて聴いたのは宇田川町にあったころのTOWER RECORDの店内でした。気だるく甘いヴォーカルが魅力なこの歌のバックの音はイギリスのレゲエレーベル、アリワレーベルのようなちょっと硬質なサウンド。構成されている音も打ち込みが中心だと思う。それでも曲(メロディ)の出来がいいから変な機械臭さは感じない。何よりヴォーカルの大人のフェロモンたっぷりの大甘な味が素晴らしく、めくるめく官能の世界へと誘ってくれます。6.YOUNG "D" BOYZ / SELLIN' COCAINE AS USUAL 12"(RIVER-T 7778)'94 湯村輝彦 GANGSTA LUVへジャンプ前の曲に対決させるべき適当な曲が思いつかなかったので同じ年度の甘い曲を選びました。甘茶ソウル百科事典 P.52,53,96,172 TERRY'S 031掲載。アメリカ西海岸のギャングスタラップ。チンピラギャングがコカインを売る日常を淡々と歌い上げる、せつなくも甘く危険な香りのする人気曲。7.LOUISA MARKS / 6,SIX STREET 12"(BUSHAY 107)'79 LOVERS ROCK (REGGAE)へジャンプレゲエでもこうした甘い歌物の曲をラヴァーズロックと呼びます。これはイギリスの歌手でラヴァーズ創生期のもの。ほんのり甘いメロディとLOUISA MARKSの甘い歌声がゆったりとしたリズムに乗ってとても心地よい。バックのベース、キーボード、ドラムス、フルート?などの全ての楽器の音が絶妙な音空間を作っている。メロディと言うよりはそんな音空間がしばらく続いたのちに後半では更に追い討ちをかけて素晴らしいダブが展開されます。その音の拡がり、エコーの絶妙なかかり具合、キーボードをはじめ全てが一体となって醸し出すリズム音世界は超悶絶の世界です。後半のダブ部分だけでも出来るだけ大音量で、もしくはヘッドフォンで音の振幅を楽しんでみて下さい。8.COCOA TEA / GETTING CLOSER from ONE UP (GREENSLEEVES)'93 LOVERS ROCK (REGGAE)へジャンプラヴァーズロック対決ということで次はジャマイカのベテラン男性レゲエシンガーを。これでもかと言わんばかりに甘ーく粘着質に情感たっぷりにジャマイカ産ココアティーが歌い上げます。簡素なバックに控えめな女性コーラスは彼の持ち味を生かすには最適。甘茶ソウルファン、ディープソウルファンにも聴いて欲しい素敵な曲です。9.MADJUMBE / EVANESCENCE from ZOUKOLLECTION VOL.2 (HIBISCUS 88014)'88 ZOUK その華麗なる世界へジャンプZOUK(ズーク)とは、80年代にその全盛を迎えたカリブ海のジャマイカにもほど近い、フランス領マルチニーク島とかグァドループ島とかその辺りの島を中心に発生した音楽です。MADJUMBEの方がアーチスト名。女性ヴォーカルのボサノヴァ風味のジャジーで軽いタッチの曲。ボサノヴァの中にはこれ以上の水準のものも数多いですが、フレンチカリブということでこの曲の持つ空気の乾き方や明るさはちょっと面白いかなと思います。10.ERIC VIRGAL / SUBLIME from ZOUKOLLECTION VOL.3 (HIBISCUS 88033)'88? ZOUK その華麗なる世界へジャンプズークミュージック対決ということで次は男性の曲です。カリブの明るく熱い太陽の陽射しをたっぷり受け、甘ーく熟成した色鮮やかな南国の果物がたわわに実り、空気はカラッカラに乾き澄んで美味しく、空は抜けるように青く深い。この曲を聴くとそんな鮮やかなカリブの色彩が目の前に拡がるようです。バラード系のズークミュージックの中でもこの曲はこのうえなく優雅で華麗で豊かに熟成された香りを持つ。バラードというと「べっちょりと締りが無い」バックになりがちですが、この曲のバックは見事に生命感溢れ、タイトで生き生きとしています。11.黒木真由美 / 感情線 (KING 1942)'75 アイドルポップの世界へジャンプ 70年代の日本のアイドル歌手。都倉俊一作曲。70年代の乾いた明るい空気が実に心地よい。それを醸し出しているのはずばりこの頃全盛、華麗なるフィラデルフィアソウル然としたクルクル回るストリングスアレンジにあります。時代的に打ち込みやシンセ音が無いのも、よりエヴァーグリーン感を強くしていて良いですね。サビの高揚感ある盛り上がりは圧巻。12.太川陽介 / LUI-LUI (VICTOR 6253)'77 アイドルポップの世界へジャンプ70年代の日本のアイドルポップ対決で次は男性アイドル歌手を。黒木真由美の曲と比べて個人的番付(ポップ偏差値)では格段に落ちますが同じ都倉俊一作曲の曲を。軽やかなリズムに70年代特有の乾いた明るい空気、高揚感あるメロディがいいですね。(因みに奇をてらって選曲したのではありません。私はこうした明るくポップな曲が心の底から大好きなのです。)13.(bonus) ? / ? この曲は誰の何という曲でしょうか?へジャンプ*13曲目はボーナストラックです。これは今回のテーマとは全く関係なく私が昔エアチェックしたテープに入っていた曲で曲名/アーチスト名ともに分からないものです。お分かりになられましたら是非教えて下さい。