PATRICK ADAMS meets GEORGE KERR / LOVE,LOVE,LOVE at POWER PLAY STUDIOS in NEW YORK.
甘茶ソウル百科事典の世界(1) 【 P.144 】 GEORGE KERRよく見てみると歌手としてのジョージ・カーって項目あげて取り上げられてないんですよね。一応、P.144がジョージ物お皿一覧となっていますが。プロデュース業においては甘茶ソウルの代名詞的存在の彼だけど、歌手としては全然話題にあがりませんね。自身も「ALL THE WAY (TOD-ANT 101)」とか「SEEING IS BELIEVING (SHOUT 258)'73」とかとても素晴らしい甘茶曲を残してるけど、それらも歌手の力量的にどうこう言われる内容でもないし。因みに彼は大成する以前にSerenadersというグループで、「TWO LOVERS MAKE ONE FOOL」という曲を残しているとのこと。クレジットを見ると曲も彼の作品のようですね。GEORGE KERR / LOVE,LOVE,LOVE '90 ブルース・インターアクションズ PCD-2133 ということで、これはシンガーとしてのジョージのソロ・アルバム第三作目。元々は88年にLPで出されたものに4曲ボーナスを追加してジャケを換えて出されたもの。プロデュースは彼とKEN THOMASで、アレンジは何とPATRICK ADAMS。録音はニューヨークのPOWER PLAY STUDIOSです。因みにジャケと解説はフラミンゴスタジオのテリー・ジョンスン氏とマイク・スミス氏。1はBILLY PAULのヒット曲のカバー。冒頭に2分ほど甘めの語りを入れてから歌に入ります。流石のムードだけど歌は原曲と比べると物足りないかな。こういうのを聴くとビリー・ポール版が名唱だったことに気付かされます。2は冒頭に電話の呼び出し音と女性のおしゃべりを入れるという、これまた甘茶的演出がにくい作品。しっとりと落ち着いた雰囲気によく出来た甘いメロディが素晴らしい、私も好きな曲です。3はHeatwaveのヒット曲のカバー。DR.YORKもやってましたね。ソウルというよりもポピュラーヒットといった感じの原曲よりはネットリと甘いアレンジで好感が持てますが、やはりポピュラー臭は抜けきれてない感じ。6はJ.R.BAILEY作のDONNY HATHAWAYのヒット曲のカバー。これは出来はいまいち。8はMAJOR HARRISのヒット曲のカバー。この曲もDR.YORKもカバーしてました。やはり冒頭に語りを入れたりとなかなか甘い出来。ただヨーク博士の超ド変態カバーの前では流石に色褪せてしまうかな。もう少し過剰な何かが欲しかった。10もRoberta Flack / Donny Hathawayのカバー。これも彼にしては凡庸な内容。11はP.144掲載曲。嫁いだ娘とのデュエット曲って、何時まで親馬鹿なんでしょう。メロディはなかなかだけど、機械臭のある簡素なトラックがちょっとね。12も同様。結論としては本アルバムで聴ける曲はアレンジや甘茶センスに光るモノはあるけど、有名なスウィートソウルのカバーなんかを聴くとヴォーカルに若干の物足りなさを感じました。88年作ということもあって、残念ながら70年代ソウルという魔法も解けてしまっていますね。(甘茶偏差値65以上)(甘茶偏差値61以上)(甘茶偏差値60)1.2 Minutes 2 - Me and Mrs.Jones (甘茶偏差値63)2.Are You Ever Gonna Stop the Rain (甘茶偏差値64)3.Always and Forever (甘茶偏差値62)4.All That I'm Living For 5.I Wonna Thank You 6.Love, Love, Love 7.All Together 8.Love Won't Let Me Wait (甘茶偏差値63)9.I Want To See You Again (W/REGINA COFFEE)10.The Closer I Get To You (W/REGINA COFFEE)11.If You Could Read My Mind (W/TRACY SPURLIN)12.Don't Fight The Feeling