ウォール・オブ・サウンドの醍醐味 Ronettes / I Wonder '64 「...Presenting The Fabulous Ronettes Featuring Veronica」
音壁の世界(1) THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(1) 【 ポップ偏差値 70 】Ronettes / I Wonder '64 「...Presenting The Fabulous Ronettes Featuring Veronica」60年代ガールポップ・サウンドの代表的グループにして、ウォール・オブ・サウンドの魔術師フィル・スペクターの手がけた最高の音壁グループとも言えるロネッツの64年の作品。「Be My Baby」、「Baby, I Love You」、「Walking In The Rain」といった有名なヒット曲と違って何故かシングル・カットされなかった不遇な曲です。そういった意味では隠れた名曲と言えるかな。シックスティーズ・ガールポップは好きでもこの曲は知らないという人は意外と多いかも。PHIL SPECTORのベスト作品集なんかでも未収録だったりするし。曲はスペクターものとしては比較的珍しいスピード感のある作品。音壁もてんこ盛りでカスタネットなどのシャンシャン感、迫力あるドラムの重低音感、ストリングスの優雅さなどが一体となって実に奥行き・拡がり感のある聴き応え十二分な音壁が構築されている。瑞々しいヴォーカルにコーラス陣というガールグループの持つ楽しさも堪能できるし何よりメロディも素晴らしい。ちょっと激しくて一般受けは多少疑問だけど、逆に実に玄人受けしそうな聴き応えのある曲だと思います。(1984年の日本のアイドルポップ音壁名曲「成清加奈子 / ハートのピアス」の元ネタにもなっています。)この頃作られ始めたばかりの音壁だけど、64年にして究極の形態が完成されていたことには驚くばかり。フィルスペクターは個人的に最も尊敬する天才音楽家の一人です。「YOU TUBE」で聴けます。明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(音壁)ポップ偏差値合計888779108570