ペルー産サルサ風味のポップコーン Héctor 'Manito' Bonilla / CANGUIL CON SALSA (Pop Corn) '72 「LA FIESTA ES DONDE EL VECINO」収録
フリーソウルコンピ未収録推薦曲(4) 【もうすぐランクイン】Héctor 'Manito' Bonilla / CANGUIL CON SALSA (Pop Corn) '72 「LA FIESTA ES DONDE EL VECINO」収録 ペルーのヘクター・ボニーラという人のサルサバンド「Héctor'Manito'Bonilla Y Su Orq. De Salsa」の72年のアルバム「LA FIESTA ES DONDE EL VECINO」に収録されているサルサ・カバー。オリジナルはドイツ生まれのアメリカの作曲家で電子音楽の先駆者の一人とも言われるガーション・キングスレイの69年のアルバム「Music To Moog By」収録曲。1972年に彼が中心のグループ、Hot Butterで再演したバージョンが世界的にヒットし、そのカバーとなったのがこのサルサ版と思われます。ホットバター版はチープなモーグ(シンセ)音でキャッチーなメロディを奏でるという、当時は恐らくかなり物珍しいスタイルの曲で、その音色は強烈に印象に残るけど、個人的には「ああ、こんなの昔あったな、ちょっとYMO風?」という程度のものでしかなかったです。悪く言えば人工甘味料で甘く濃い味付けのされたドギツイ色をした子供向け駄菓子という感じ。(まあ、そこが面白みである訳ですが)ところが先日、「Eddie Cano / I CAN'T CRY ANYMORE」級のグルーヴィなラテン・ピアノ・ジャズを探していたらたまたま耳にしたのが本曲。ホットバター版は単調なリズムにあまりにもキャッチーなメロディということで非常に飽きやすいのが欠点だったけど、このサルサ版はリズムにグルーヴ感が増し、陽気な掛け声などラテンな味付けにより上手く長所に変換された感じ。主旋律もホーンやピアノなどで代わる代わる演奏され全体として生楽器がいい感じに響いてます。オリジナルに似通ったシンセ・カバーが沢山出ているようだけど、こういう趣向を凝らしたバージョンこそ重宝されて欲しいものです。「YOU TUBE」で聴けます。