音壁の世界(2)
THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(2)
【 ポップ偏差値 64 】
JACKIE TRENT / IF YOU LOVE ME, REALLY LOVE ME '64
1950年のシャンソン・ヒット
「Edith Piaf / L'hymne à l'amour」をイギリスの女性歌手ジャッキー・トレントが英語歌詞でウォール・オブ・サウンド仕様でカバーした曲。(英語版の初出は
「Vera Lynn / If You Love Me (Really Love Me)」のもよう。他にもPaul Anka、Brenda Lee、Bobby Vintonといった大御所など数多くのカバーが存在するポピュラーヒットです。)
オーケストラの指揮は映画音楽で有名なTONY HATCHですが、フィルスペクターも顔負けの迫力ある音壁仕様。このサウンドにJACK NITZSCHEなどフィルスペクター関係者がどの程度絡んでいるのか知りませんが、64年という音壁創生期の作品ということを考えれば実に素晴らしい作品ですね。オリジナルの少し悲しげなメロディの出来が秀逸であるのは当然ですが、物静かで大人しい内容であったオリジナルや派生作品をアップテンポで快活な内容に大変革した発想に妙味があります。ジャッキー・トレントによる大仰な歌いこみとの相性もバッチリですね。
音壁の効果というのはこうした過去の名曲に新たな命を吹き込むのに実に適している気がします。もっともっと多くのオールディーズ名曲がこうして音壁変換されて欲しかったですね。因みにこの秀逸な音壁トラックは、日本産音壁良曲の
「YUI(浅香唯) / Ring Ring Ring」の元ネタになっているようです。
「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気 | テンション | 高揚感 | 疾走感 | グルーヴ | メロディ | 器楽 | 瑞々しさ | ボーナス(音壁サウンド) | ポップ偏差値合計 |
7 | 8 | 7 | 6 | 6 | 8 | 10 | 7 | 5 | 64 |