洋楽スーパーポップの世界(6)
【もうすぐランクイン】
BRIAN ENO / HERE HE COMES 「BEFORE AND AFTER SCIENCE」'77
環境音楽の大家ブライアンイーノがそれに走り出す前に発表した1977年のアルバム「BEFORE AND AFTER SCIENCE」収録曲。当ブログの洋楽ポップというテーマとは少し離れた感じもありますが、プログレやロックの世界観をキャッチーに仕上げたという点において実にポップな作品だと思います。
イーノの非日常感は異常 ON SOME FARAWAY BEACHにも書きましたが、イーノの冷静で達観し、将に仙人や神の領域に達したかのようなヴォーカル、メロディ、サウンド群の俗世離れ感は尋常ならないものがありますね。そしてそれらは決して独りよがりではなく説得力と感動があり、聞く者に哲学的考察を呼び起こすかのような奥深い内容をもった素晴らしい作品でもあります。特に「Another Green World」収録の「I'll Come Running」、以前
セレクト大会でも取り上げた「Golden Hours」や「Before and After Science」収録の「Here he comes」、「By this river」、「Spider and I」などはどれも素晴らしい。個人的にそれらをセレクトしたMDはきっと死ぬまで聴き続けると思います。それほど色褪せぬ普遍性とエバーグリーン性があると思いますね。
私が言うまでもなく世間的な評判も高く、Windows95の起動音に彼の音が採用されたり。それと当時の宣伝文で『今アメリカのインベーダーゲームでUFOを打ち落とすと「ENO IS GOD」という文字が現れる!』というのを見たんだけど、ネット検索してもそのような画像や文章が見当たらないんだけど真偽は如何に。
曲はミディアムテンポの明るめの曲。暖かい陽光が射す平和な雰囲気を持った曲だけど、やはりどこか非日常感と俗世離れ感があります。メロディもキャッチーで心が洗われるよう。あたかも自分自身が解脱し無我の境地にでも達したかのような錯覚を覚えます。この曲を作った時のイーノは29歳ぐらいなんだけど、ほんと神過ぎる・・・。
「YOU TUBE」で聴けます。