フリッパーズギターの何が凄かったのか?→『ネオアコで世界一の楽曲を作った』
2021年7月、オリンピックを契機にフリッパーズギターの元メンバーの小山田圭吾の過去の言動が大きな話題となっています。その炎上の影響からか当ブログでの特に彼の赤ちゃん時代の彼の写真を掲載した3つの記事に実に多くのアクセスを頂いています。それとネット上で「フリッパーズギターを知らない今の若い人は・・・」みたいな表現を散見したこともあり、折角の機会なので、フリッパーズギターの何が凄かったのか?を書いてみようと思います。
一言で言うと
『ネオアコというジャンルで世界一の楽曲を作った』となります。
80年代初頭にイギリスを中心に所謂ネオ・アコースティック(略称:ネオアコ)というジャンルが生まれました。オレンジジュース、アズテックカメラ、ペイルファウンテンズが三大ネオアコグループです。特徴は、青春時代特有の甘酸っぱさ、瑞々しさ、痛みを感じさせる良質なメロディをギターポップサウンドにのせてスマートに爽やかにセンス良く展開していること。そして、彼らに強く影響を受け80年代後半に現れたフリッパーズギターは全曲英詩による1STアルバム「海へ行くつもりじゃなかった」において、ネオアコ三大グループをいきなり凌駕してしまった訳です。(当ブログの
ギターポップ推薦曲(1)においてネオアコ最重要曲を挙げていますので、是非聴き比べてみて下さい。)
これは例えて言うのなら、日本のバンドが「ビートルズの抱きしめたい」、「ディープパープルのハイウエイスター」、「レッド・ツェッペリンの天国への階段」、「ピンクフロイドの狂気」を上回る楽曲を作ってしまったようなものなのです。もちろんあくまでもネオアコという限られたジャンルにおいての話ですが・・・。ネオアコというのは非常に感覚的な、聴く人を選ぶ音楽であるので「青春時代の甘酸っぱさ、瑞々しさ」などに感じる部分の無い音楽ファンの方の中には上記ページの楽曲を聴いてもピンと来ない人も多いと思われます。しかし、フリッパーズギターが1STアルバムにおいて、『ネオアコというジャンルで世界一の楽曲を作った』こと、そして熱狂的にそれら楽曲を支持しているネオアコファンが一定数存在することは知っておいて欲しいものですね。(渋谷系とかお洒落なバンドとか高学歴女子御用達バンドなどと取り上げられることが多い感じですが。)
因みに、ネオアコグループはその特質上、その多くが加齢と共にその鮮度が落ちてしまうのですが、フリッパーズギターも例外ではなく、私が自信をもってお勧めできるのは、やはり1STアルバム「海へ行くつもりじゃなかった」収録曲がほとんどということになりますね。(個人的にもCORNELIUSの楽曲や小沢健二の最近のものは全く聴いていませんので。)
尚、当ブログの性質上、小山田圭吾の炎上ネタ関連のコメントはご遠慮くださいますようお願い致します。
小沢健二/FLIPPER'S GUITAR元ネタリスト
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