洋楽スーパーポップの世界(4)
山下達郎SSB 未オンエア オールディーズ
【 ポップ偏差値 63 】
LESLEY GORE / YOUNG LOVE '65
Sonny Jamesの1956年のヒットで有名なオールディーズを女性歌手レスリーゴーアがカバーしたバージョン。オリジナルはRic Cartey with The Jiva-Tonesで、いまいち出来が悪いので、実質ソニージェームス版のカバーと言ってよいかも。牧歌的で平和な空気が漂いながらも、若さ故のつたない愛の姿を歌ったものでしょうか、少しほろ苦い味わいが魅力的な曲です。(意外なことに山下達郎SSBでは未オンエアのようです。)メロディはどこも秀逸ですが、特に抑揚の少ない低めのラインから高揚感のある高めのラインへ展開する様が実に素晴らしいですね。
レスリーゴーアのカバーは、ソニー版から9年後の1966年産でバックに流麗なストリングスなどを従え、より洗練されたサウンド。ソニージェームスの男性的な温かみとは違い、女性ならではの線の細さが儚い雰囲気を醸し、より曲に説得力を持たせた感じで良い。特筆すべきはソニー版と微妙に変えた「ヤング・ラーブ♪」というサビの歌いまわしで、少し気張った感じが魅力的です。また、Ray Conniffの1973年のアルバム「Harmony」収録のバージョンも繊細な女性ヴォーカルが魅力的なバージョン。(61年のバージョンとは別) 特に終盤に「ダッタラッタラッタラッタ♪」と入る切ないスキャットが素晴らしい。あまりにもソニー版が有名なので、どちらの曲もソニー版に慣れきってしまった人にはかなり新鮮に聴こえると思いますよ。
「YOU TUBE」で聴けます。
ソニージェームス版
Ray Conniffの1973年版