洋楽スーパーポップの世界(4)
【 ポップ偏差値 63 】
Claudine Longet / Let It Be Me (Je T’Appartiens) 「Colours」'68
ソフトロック系ということで人気のある60年代後半のA&Mレコード中心に活躍したフランス出身の女性歌手クロディーヌ・ロンジェの3rdアルバム「Colours」収録曲。曲はEverly Brothersの1959年のヒットで有名なLet It Be Meのカバー。オリジナルは1955年のジルベール・ベコーによるフランス語バージョンの
Je T’Appartiensで英語版を中心に385曲ものカバーが存在する。
名メロディに名唱に名アレンジと三拍子揃ったバラード系名曲というと個人的には最近発見した
Jackie Trent and Tony Hatch / GOIN' BACKが真っ先に思い浮かぶがこの曲にも同じ印象を受ける。アコースティックで繊細なサウンドをバックに甘く切ないメロディをクロディーヌのヴォーカルを重ねた一人ハーモニー形式などで展開。か細い女性ヴォーカルで力を抜いてしっとりと歌うことにより、オリジナルの持つメロディの良質さがより際立った感じ。
そして圧巻なのが一番最後にフランス語で歌うところ。多くの愛好家に馴染みの英語ではなく拙い感じのフランス語で歌うところに意表を突かれ、その衝撃は破壊力抜群です。クロディーヌにとっては母国語である訳ですが、あたかも外人歌手が慣れない日本語で歌うことによる妙味を感じさせます。(例:
ベッツィー&クリスの白い色は恋人の色)この展開は泣けるでしょう?2分38秒と短いのが残念で欲を言えば全編フランス語バージョンも聴いてみたいですね。
「YOU TUBE」で聴けます。