U.S.BDG 究極のLPコレクション - グループ編(3)
35.SLY SLICK AND WICKED / GET DOWN LIVE (BAD BOY'S 1001) '74
A1 Too Much Man For A Weak Lovin' Woman
A2 Symphonic Revolution
A3 You Got To Funkafize
A4 Confessin' A Feeling
B1 Hey Big Brother
B2 Pusher Man
B3 The World Is A Ghetto
B4 The Truth Shall Make You Free
B5 Rock And Roll
1977年にJu-Parからアルバムを出しているClevelandのソウルの3人組コーラスグループとは別グループで、こちらは1972年にConfessin' A Feelingをヒットさせているロサンゼルスの7人組ヴォーカル&インスト・グループ。グループ名はLost Generationのヒット曲からとったそうな。U.S.BLACK DISC GUIDEの究コレ掲載のこのアルバムはそんな彼らのライブ盤。72年の時点でシングル1枚しか出しておらず、ほとんど持ち歌の無い彼らのライブ盤ということで実際にカバー曲がほとんどのようだ。内容はスロウやファンキーなアップなど交えたものだけど、かなりB級、いやC級感が漂う出来。録音も良いとは言えず、観客の歓声やざわめきなども入り場末のキャバレーかどこかでやっている売れないバンド感が強烈に漂う。
一番の聴かせどころは唯一のヒット曲のA4ということになるけど、そもそもスウィートソウルとライブの相性は悪い。フィリーソウルに代表されるようにスウィートといえば華やかでしっかりと練られた煌びやかで緻密な演奏をバックに何度も録音し直した完璧なハーモニーが特徴的。その点を考えれば、『スウィートソウルのライブ』という存在自体が矛盾みたいなもの。当然のようにここで聴けるものも稚拙な出来となっていてアルバム通して聴くのが苦痛なレベルで、このレコードが当時全く売れずにレア盤化したことは容易に想像がつく。「持ってな恥」という表現を借りればこれは「持ってると恥」レベルの内容かと思いますが、一応究コレ掲載盤ということで自慢げに持っている人もいるのだろうか。(偏差値60以上はありません。)