ウォール・オブ・サウンド 音壁の世界(1)
洋楽スーパーポップの世界(1)
THE WORLD OF "WALL OF SOUND"(1)
【 ポップ偏差値 77 】
Glen Campbell / I Love How You Love Me (2023 Wall Of Sound Extended Version)
【Original】
Composer / Barry Mann, Larry Kolber
Arranger / Larry Muhoberac
Producer / Jerry Fuller
【2023 Wall Of Sound Extended Version】
Vocal / Glen Campbell
Instrument, Arrange, Produce / @otokabe_master
Glen Campbellによる名曲カバー「I LOVE HOW YOU LOVE ME」を2023年に新たにウォール・オブ・サウンド・イクステンディド・バージョンとして作成しました。ヴォーカルだけ抽出し新たなアレンジのもとサウンドは全て新規録音されたもので、所謂二次創作にあたる非公式・未公認の楽曲です。本作は@otokabe_master氏に作って頂いた「名曲のウォール・オブ・サウンド化シリーズ」の6番目の作品となります。
「YOU TUBE」で聴けます。(なお、説明欄では@otokabe_master氏に寄稿頂いた解説を読むことが出来ます。)また、
こちらでも聴くことができます。以下、ネタバレを含みますので、まずは上記リンクよりお聴き頂くことを推奨致します。
元々のオリジナルは1961年のPHIL SPECTORのプロデュースによるPARIS SISTERSのヒット曲。Bobby Vintonはじめ多くのアーチストによりカバーされ続けsecondhandsongs.comによると87ものカバーソングが存在します。日本人ですと細野晴臣、大滝詠一といったマニアとしても有名な巨匠にもカバーされていて、その意味ではコアな音楽マニアも認める名曲と言えそうです。元歌はかなりゆったりとした静かなバラードで淡いヴォーカルとフィルスペクターによるエコー感のある品の良いサウンドが特徴的。そして超一流のメロディメーカーであるバリーマンによる甘く情緒的なメロディが素晴らしい作品です。
カバーソングも元歌同様ゆったりとした静かな曲調のものがほとんどですが、1982年のグレンキャンベル版はドラムやギターなどバンド演奏を意識したかのようなテンポの速いカントリーなアレンジ。黄金旋律の魅力をそのままに更に明るく軽快&ポップに仕上げたバージョンは実に私好みでした。(当ブログでも
カントリーで新たな魅力として取り上げ済みです。)そして聴きこんでいくうちにオリジナルには無かったカスタネットとの親和性を強烈に感じ、ウォール・オブ・サウンド化することにより更に魅力が増すことを確信、@otokabe_master氏に音壁化を依頼をした次第です。
これまでの@otokabe_master氏の全ての作品同様に『黄金旋律プラス現在考えうる最高のウォール・オブ・サウンド』という言わばドーピング的な組み合わせにより、これまた空前絶後の音壁曲が出来上がりました。快晴の空を彷彿させる乾いた空気感を更に心地よく演出するカスタネットの響き、空高く舞い上がる爽やかな風を思わせるストリングスの駆け上がり、現代的かつ洗練された煌びやかなピアノの音色、迫力の重低音などの音壁アレンジにより、更に瑞々しく快活な曲に生まれ変わったと感じます。グレンキャンベルの情緒的で表情豊かなヴォーカルともうまくマッチしており、ますます魅力が増したように感じるのです。
そして一番の聴きどころは間奏のインスト部分。本バージョンではオリジナル及び多くのカバーが間奏を一小節の半分で終わらせているところを一小節分丸ごと完走して頂きました。またグレン版ではギターソロで簡素に終わってしまうところを、上品で優雅なストリングス、軽快で元気なカスタネットの連打をバックに流麗なピアノで主旋律を奏でて頂いてます。この間奏を聴いてハッと思われる方が多いかと思いますが、これまでのどのカバーでも無かった『転調』が効果的に行われているんですよね。流石プロの発想は違う!と個人的には驚きの展開でした。バリーマンによる歴史的黄金旋律を煌びやかで迫力のあるウォール・オブ・サウンド・インストで満遍なく味わう、音壁者にとってこの上ない至福の瞬間と言えるのではないでしょうか?
今から63年前、ウォール・オブ・サウンド萌芽前夜にフィルスペクターがプロデュース、バリーマン作曲のもと作られた曲が、21年後にグレンキャンベル版により軽快に変貌、更に41年後に分厚く快活にウォール・オブ・サウンド化。二度の大きな変化によりある意味究極の形態に変貌を遂げたのではないかと感じます。長年に渡り多くの偉人により脈々と受け継がれてきたメロディと進化し続けてきたウォール・オブ・サウンド。この歴史的名曲の変遷に壮大な浪漫を感じずにいられません。
@otokabe_master氏による「名曲のウォール・オブ・サウンド化シリーズ」は他にも素晴らしい作品があります。他にも音源の公開を予定していますので、どうぞお楽しみに。
明るく元気 | テンション | 高揚感 | 疾走感 | グルーヴ | メロディ | 楽器 | 瑞々しさ | ボーナス(音壁&二次創作) | ポップ偏差値合計 |
8 | 8 | 9 | 7 | 7 | 10 | 10 | 8 | 10 | 77 |
(ご参考)
ポップ偏差値上限75とその限界を超える音楽
史上最強のウォール・オブ・サウンド 中島みゆき / 悪女 (2021 ウォール・オブ・サウンド・バージョン)
史上最高のウォール・オブ・サウンド 村田恵里 / オペラグラスの中でだけ (2022 ウォール・オブ・サウンド・ロング・バージョン)
世界初公開 更に爽快な音壁ロング・バージョン! The Rubettes / Sugar Baby Love (2023 Wall Of Sound Extended Version)
世界初公開 史上最高のウォール・オブ・サウンド Frankie Valli / Can't Take My Eyes off You (2022 Wall Of Sound Long Version)
世界初公開! 更に説得力の増したネオアコ音壁バージョン The Bluebells / I'm Falling (2021 Wall Of Sound Version)
世界初公開! ビートルズをウォール・オブ・サウンドで The Beatles / No Reply (2024 Wall Of Sound Extended Version)
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