洋楽スーパーポップの世界(6)
【もうすぐランクイン】
竹野屋セントラルヒーティング(世良公則) / 恋のバカンス '80
竹内まりや、山下達郎、桑田佳祐、世良公則、ダディ竹千代の5人の即席バンドによるザ・ピーナッツのヒット曲の1980年のロック調カバー。各人が代わる代わるリードをとるスタイルで正式な販売はされていないものの山下達郎SSBなどで頻繁にオンエアされているマニアには有名な曲。オリジナルは暗くて個人的趣味ではないので、本バージョンも毎回軽く聞き流していたのだけれども、山下達郎、桑田佳祐らのヴォーカルに混じる世良公則のヴォーカルがやけに耳に残る。というよりも抜けて良く、ここでの歌唱は絶品中の絶品ですね。大仰にタメを効かせた太い歌声は迫力があり、伸びやかで張りがありよく通る。そしてあたかも歌舞伎俳優のように芝居がかった唱法が演歌風の秀逸なメロディと相性抜群。世良公則の最高の嵌り曲なのではないでしょうか。
世良公則&ツイストで一世を風靡しロックボーカルとして活躍してきた彼だけど、洋楽などを嗜好する音楽グルメな方々にはそっぽを向かれている感があります。こういう絶唱を聴くと自作曲やロックにこだわらず、もっと黄金旋律と呼ばれるような世界的名曲を歌って欲しいと強く思います。ソウル、特にディープソウル系の名曲と相性が良さそうな気がしますがいかがでしょう?せめてこの「恋のバカンス」のフル歌唱バージョンが聴けないものですかねえ。
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