あるお店の営業休止に思う
先月末から民事再生中だった、秋葉原を中心に全国に展開している、パソコンや関連商品を販売している九十九電機が、21日から営業を停止している商品が運び出されてしまったようで、近日中の再開は難しいのかも知れない。秋葉原では複数の店舗を展開し、あの町ではかなり大きな存在だったので、影響は大きいのではないだろうか?今後どうなるのかわからないが、ちょっと思ったところを。経営が大変になった理由の一つに、おそらく表通りにある、黒いビルのツクモexの影響は大きいのではないかと思う。秋葉原は個人的に好きで、PCパーツなどを見にたまに足を運ぶのだが、あそこは表通りと、通りから一歩入った裏通りでは店の感じというか作り方、品揃え、雰囲気などは大きく違っていると思う。私自身は裏通りの雑居ビルにある店が好きで、そちらに行くことが圧倒的に多い。表通りは人通りも多く目立つのだが、その分競争も激しくなる。どうしても人を集めたいのか、品揃えは広く薄くなりがち。となると、勢い規模の勝負となる。規模の勝負には二乗作用がつきまとう。秋葉原には、ヨドバシカメラという超巨艦が待ちかまえる。そのほか、ビックカメラと組んだソフマップも大きなライバルだ。並み居る敵に、黒いビルは駆逐艦みたいなもの。ツクモは基本的にPCパーツ中心の構成。これだけの店を表通りに出す必要性が本当にあったのか?間違いなく目立つことは目立つのだが、現に私はほとんど行くことがなかった。ツクモなら裏通りの本店に行っていた。扱っているモノを考えると、裏通りでも十分商売は成り立つ現にその方が、お店の雰囲気には合っている気がしていた。そもそもあのビルは狭い縦に長いので、売り場面積はあっただろうが、売り場効率は相当に悪かったはずだ。同じ店舗面積なら、可能な限りワンフロアを大きくした方が効率はよい。さらに悪いことに、PCパーツ自体、価格の下落が激しい。HDDを例に取ると、10年くらい前は1ギガ10,000円と言われていたのに、今は10円程度。メモリも同じようなものだ。肝心なPC本体も、10万円以下が当たり前。消費者にはありがたいが、利幅の薄い代物だろう。さらには同じ会社で裏通りで同じ品物を売るし、その品物自体、ほかの裏通りのお店と価格競争黒いビルは効率も悪いし、維持費も高いし、お荷物になっていたのではないか?まあそれだけが理由ではないだろうが、何となく町を歩いているとそんな力関係が見えてしまう。総合力では勝負できないし、本来のパーツ関連でも、他の駆逐艦に押され気味。個人的にはアキバの雰囲気が色濃い好きなお店だったので、何とか再開してほしいとは思う。追記ラオックスのコンピューター館もなくなったし、最近では駅前の石丸電気のパソコン館も閉館なよう。個人的には、サトームセンの後にできた某電機も苦しいのでは?と思っているとにかく、総合力で行くのか?ある程度ニッチで行くのか? 今後そのあたりが色濃く分かれていきそうな気がするどちらにせよ、PCパーツの町でもあり続けることには変わらないだろうが。