英語はbe動詞から入った方が良いと思う
中1から教科として英語を習う。で、うちの生徒が使っている教科書で、最初に出てくる文章がI like soccer.Really? I like soccer,too.である。意味としては問題ない。簡単に覚えられる。しかし、これでは応用がきかない。次のページではさらにDo you like~ と疑問文になっている。たぶんこのあたりまで進んだところで、隣同士で、自分が好きなモノを話し、相手にも質問してみましょう という授業展開があると思う。それはそれで良いのだが、そこまでで終わってしまうのが大半だろう。文法的な説明があまりないのである。I like soccer.の疑問文が、なぜDo you like soccer?で 否定文が I don't like soccer.となるのかの説明が、生徒にあまり浸透してない。そしてそのまま、次にbe動詞が出てくるともう混乱が始まる。I am like soccer. という間違いを平気で犯す・・・このままの状態で現在進行形あたりに進むと、もう完全に詰む。そんな生徒を何人も見てきた。やはり英語の導入はbe動詞から入るべきだと思う。疑問文は、be動詞を文頭に持ってくれば良いし、否定文はbe動詞のあとにnotを入れれば良い。DoやDoesという余計な単語を思い出さなくて済む分だけ、疑問文と否定文の構造が頭に入りやすい。そして、主語と動詞の関係も、be動詞だとまずは3つしかないので、明確に見つけられやすい。これが一般動詞だと、その都度単語を覚える手間が入る。いきなり文章を見て動詞を見つけるのは簡単なようでいて難しい。初学者はできるだけハードルを下げて、英文の構造をしっかり頭に入れることから始めるべきである。これが済んだら次は一般動詞。be動詞とちがったルールで疑問文、否定文を作ることがスムーズにわかってくる。さらには動詞の動作の対象である目的語が出てきて、そちらの導入にも入りやすい。英会話としてなら、I like soccer. Really? I like soccer,too.でもよいが、きちんと文法を教えないと応用が全く利かない。ただ単に覚えろ覚えろだから、英語がイヤになる。今の教科書を見ていると、会話をさせたいのか?きちんと英文を読ませたいのか?どっちつかずの中途半端になっている気がしてならない。なお、教科書によってはきちんとbe動詞から入っているのもある。個人的には、こちらにさっさと変えてもらいたい気分。中3になっても文法がいい加減な生徒が散見され、直すのに手間がかかる。ルールも知らずに英語に取り組めなど、英語嫌いを増やすだけ。文法というのは、先人が日本人の英語学習をよりよくするために体系化したものなのだから、軽視せずきちんと学んだ方が良い。ネイティブみたいな発音を上っ面でまねしたところで、いったい何の意味があるのかと思う。ちなみに、大学受験生であっても、中学の文法を馬鹿にせずきちんとやっておくことを勧める。本当に漏れていること多いから。