新しい流れが来ている
2週間ほど前ですが、懇意にしている塾長や塾で働いている人中心に、懇親会に参加してきました。もう何回も伺ってますが、今回は過去最大の人数18名という大所帯。そして、気づけば、上から4番目の年齢?(多分。このあたり微妙^^;)こういう会に参加する時って、自分はまだまだ下の立場、というイメージがあったのですが・・・まあ、アラフィフで15年位やってれば、世間からはそれなりに見られるんでしょうね。ただし、当人に全く自覚はありません。自分の年齢は思い出さないとわからなくなっております。とはいえ、確実にガタは来てますので、肉体は正直なんですが。で、改めて思ったのが、若い人がまだまだこの業界で頑張ろうとしてくれていること。20代後半位で独立して頑張っているのもいますし、重要な立場で頑張っている方も居られます。少子化と言われますが、何らかの魅力を感じてこの世界に飛び込んできて、新しい感覚で努力されているのを見ていると、ものすごく刺激を受けます。まだまだ捨てたもんじゃないんです。というか、新しい流れが来ていることは間違いないです。森絵都さんの小説 「みかづき」にも書かれていたように最初は家塾、団塊の世代が郊外に家を求め、そこに人が増え出した頃には、通学の便などから駅前などに移転。さらには主要駅でのビルテナントを構え、そこを拠点に、徐々に小さい駅にも波及。この流れが昭和30年代位から、平成の一ケタ位まで。郊外の私鉄駅前に塾があるのは当たり前の光景になりました。形態も、いわゆる一斉授業から、個別指導へ。そこからグループ個別とか、自立型個別など、いろいろと派生。しかし形は変われど、紙のテキストをメインに先生が説明を入れていく、というパターンにおおむね変更はありません。このあたりの流れは、まだまだ私でも理解できます。過去の延長上にあるからです。しかしここ数年、いわゆる映像授業が台頭してきました。東進や河合などの大手がインフラを抑えて始めたのが、走りだったと思います。ところがネット環境が普及し、スマホが当たり前の時代になって、全体的に安価、もしくは無料に近い形で導入が可能になりました。こうなると、小さいところでも十分使えるわけです。となると当然ですが、今までにない形での利用も可能です。一気に細分化していきます。私の知る限りにおいても、もう想像を超えた使い方をされている塾はたくさんあります。もはや、映像授業を導入しているから、ではアドバンテージにすらなりません。やり方によっては、紙のテキストを使わなくても可能です。現に、紙のテキストがメインになっていない塾ができて、それがキチンと生徒に支持されている時代に入っているのです。そんなときに相変わらず教材会社は、見本誌無料とか、割引率とかで勝負しようとしてます。映像も手がけてはいますが、まだまだ教材の補助という感じです。印刷、製本、物流という紙のテキスト作成工程をがっちり抑えている以上、思い切ったことができないのはわかりますが、まごまごしているうちに、にっちもさっちもいかなくなってしまう事があります。東芝が良い例です。過去の常識が通用しなくなってる。こういうときこそ、経営者の力量が問われるのですが、まあそれはおいときます。うちなんか、何百冊も頼むわけではないですから、割引率よりも、1.2冊しか頼めないときの送料負担をなんとかしてほしいと切に思います。メール便とか使えませんかね。まあそれもおいときます。閑話休題じゃあうちが、新しい流れに一気にシフトすれば良いかというと、それもまた少し違うそれぞれの文化があるので、一気に変容はできませんしかし、過去のしがらみはありませんので、思い切って取り入れることは可能です。そういう刺激を若い人たちの活躍から思うのです。とはいえ、塾という場に先生と生徒が集まって成り立つのですから、基本は変わりません。道具が変わるだけです。ここを考えずに、道具だけでどうにかなることはありません。逆に言えば、それだけアナログな部分も重要になると言うことですそれは、それぞれの伝統でもあり文化でもあるのです。老舗は老舗の良さ新参は新参の良さ基本は常に変わり続けようとすること。どこを変えて、どこを残すのか?それは経営者の判断ですが、そのお互いの違いこそが、この業界を面白くさせるし、発展もさせます。塾とはこういうものだと軽々しく断定するようになったとき、私はこの業界から身を引くときなのかもしれません。元々行動力はそうありませんが、新しい流れに大いに刺激を受けて、少しずつでも変えていきたいと思いますね。というわけで、また来年もこの調子でユルユルと更新していくと思います。よろしくお願いします。よいお年をお迎えください。平成29年12月31日(日)大田区松栄塾