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カテゴリ:海外リーグ野球
『イタリア野球、再起への一歩』
今回はイタリアの野球について触れていきたいと思います。 イタリア野球連盟は会長としてマッツィエーリ氏を会長として選出しました(twitter)。 実はかつてオリックスなどでプレーしたイタリア人のマエストリ(twitter)やイタリア系アメリカ人野球財団(twitter)らも同氏を支持していました。 これは以前にも書かせていただいた事なのですが、WBCでは準々決勝に進出したものの、マエストリが受けたインタビュー記事を見ても分かる通り、近年のイタリア代表の実態はイタリア系アメリカ人ばかりでチーム編成されており、肝心のイタリア国内での野球の機運が低下してしまっています。 実際、去年行われた欧州野球選手権大会では何とスウェーデンに敗れてしまう大番狂わせを生じさせてしまい、準々決勝に進出できないというイタリア野球にとっては屈辱的な結果となってしまいました。 その結果を受けてイタリアでは国内の野球環境を整えていく方向性を取り始めており、過去記事でも紹介しましたが、若年層のうちからアメリカへ留学する計画も実施されています。 そしてWBCの監督を務めたピアザ氏もイタリアの野球文化を創造していき、国内選手の強化を重要視している事を語っています(記事)。 そういった方針があった事を考えると、元々国内選手の強化や地域アカデミーの設立に加え、増やしすぎたセリエAの再編を訴えていたマッツィエーリ氏が会長に選出されたの頷けます(逆にもう一人の候補者だったマルコン氏はインタビュー記事を読むと逆?の立場だったのでしょうか)。 こちらのインタビュー記事を読んでいただいても分かる通り、チェコがWBCを皮切りに野球の人気がじわじわと上昇し始めて順調な曲線を描いているのとは対照的にイタリアは上記の理由もあって野球の関心が低下してしまっており、観客動員数も落ち込んでいるとの事です。 その理由としてはやはりイタリア人の出場機会の確保にあるとしており、どうもAFIという規則によってイタリアの国内リーグにおいても国外の野球が盛んであろう国の選手達が占めてしまっているそうです(現在、世界中で問題になっている移民対する考え方にも通ずるかもしれませんね)。 なのでまずはイタリアで生まれ育った選手達をもっと育成していきたいと語っています。 個人的にはイタリア国内の選手を中心にチーム編成を行うという点に大いに賛同したいところで、チェコの成功例を見ても明らかだと思います。 何故一次リーグ敗退だったチェコがWBC以降、国営テレビで中継されたり、球場に足を運んでくれるようになったのか、それはやはりチェコ人中心のれっきとしたチェコ代表だったからだと思います。 勿論、チーム強化の為に自ら志願してきたセナイ投手やMLB経験者のソガードらも代表入りしており、日本もヌートバーが代表入りして話題となりました。 ただそれはあくまでも数名であり、数名ならば寧ろ「海外出身の選手達が我々の為に力を貸してくれる」と肯定的に捉える事が出来ますが、逆に彼らが中心となってしまってはマエストリ氏がいうように「そんなチームを見て誰がアズーリ(イタリア代表)だと思う?」と思われるのも致し方ないでしょう。 新しい会長が選出されたイタリアですが、これを機に良い方向へ進んでいって欲しいなと期待しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.11.17 15:36:17
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