奈良市の北にある古刹「円成寺(えんじょうじ)」
今、紅葉の真っ盛り!
奈良市の北部、奈良から柳生、月ヶ瀬に行く途中に、天平勝宝8年(756年)、聖武・孝謙量天皇の勅願により創建された古刹「円成寺(えんじょうじ)」があります。
円成寺は奈良人にとりましては、「奈良市北部の紅葉の名所」として知られているのですが、、奈良人の端くれであるリュウちゃんにとりましては、これまで「月ヶ瀬、柳生への通過点」という認識であり、紅葉狩りに行ったことがありませんでした。
よし、今年は円成寺に紅葉狩りに行こう!
今回は女房殿の運転する車の助手席に乗り、昼食を済ませてから出掛けました。
正午に法隆寺を出発、午後1時30分、円成寺前の駐車場に到着、
下の写真は国道369号線沿いにある「円成寺の入り口の紅葉」です。
なかなか美しい紅葉だ、期待が膨らむな。
上の写真の石碑のある小道を少し下ると、眼前に名勝・浄土式庭園が飛び込んできました。
池に映る紅葉が美しい!
ここが噂に聞く「円成寺の紅葉スポット」なのだ!
ここで「円成寺の伽藍図」を貼り付けます。
下記の「図」で、(1)は本堂、(2)は楼門、(3)は多宝塔です。
「楼門」の池の辺りの前の小道沿いが、「円成寺」の一番の紅葉スポットです。
「伽藍図」の楼門の前の小道の右側に小さな山門があります。
山門の外側から見た紅葉、素敵だ!
(女房殿、「花より団子」ならぬ、「紅葉よりメール」なのだ)
暫し浄土式庭園の紅葉を堪能、入場口から境内に入ります。
ここで改めて「円成寺」について紹介させて頂きます。
<忍辱山(にんにくせん)「円成寺」HP>
http://www.enjyouji.jp/about/p2.html
「円成寺」は正式には「忍辱山(にんにくせん)円成寺」、
奈良市忍辱山町にあります。
忍辱山町、難読地名だ!
この地名、植物の「ニンニク」由来なのか?
と思って、ネットで調べました所、以下のことが分かりました。
仏教用語に「波羅蜜(はらみつ)」という言葉があります。
仏教に於いて「迷いの世界」から「悟りの世界」に至ることを「波羅蜜」といいます。
「波羅蜜」の修行のための6つの徳目があり、この6つの徳目のことを「六波羅蜜」といいます。
そういえば京都の東山に「六波羅蜜寺」という寺があるな。
<六波羅蜜とは>
(1) 布施波羅蜜→分け与えること、喜捨すること、
(2) 持戒波羅蜜→戒律を守ること、
(3) 忍辱波羅蜜→耐え忍ぶこと、
(4) 精進波羅蜜→努力すること、
(5) 禅定波羅蜜→心を安定させること、
(6) 般若波羅蜜→(1)~(5)のは波羅蜜は般若波羅蜜を成就するための前提であり、般若波羅蜜により「悟りの世界」に至る。
う~ん、「忍辱」とは、植物の「ニンニク」ではなく、
耐え忍ぶことだったのだ。
下の写真は「楼門」周辺の紅葉です。
円成寺境内では、「楼門」周辺が紅葉のスポットなのだ。
下の写真は、平成2年(1990年)に再建された「多宝塔」です。
「多宝塔」の中には、平安時代後期から鎌倉時代の初期に活躍した仏師「運慶」のデビュー作(現存する運慶の一番古い作品)である「大日如来像」(国宝)が安置されています。
<運慶のデビュー作「大日如来像」(1176年完成、国宝)>
この日は残念ながら、「大日如来像」にお目通りすることは叶いませんでした。
何故かといいますと、現在、東京国立博物館で開催されている「運慶展」に出張していて、奈良を留守にしていたからなのです。
「運慶」のデビュー作に逢えなくて残念!
「運慶」に関心がある方は以下の「運慶展」のHPをご覧下さいね。
<東京国立博物館「運慶展」HP>
http://unkei2017.jp/
1時間と少し、「円成寺」の紅葉を堪能、帰途につきました。
女房殿は所用があり、法隆寺に直接帰りましたが、所用の無い閑人リュウちゃんは奈良公園前で途中下車、
奈良公園の紅葉、「見頃」なのかな?
下の写真は東大寺大仏殿の裏手にある「大仏池」の傍のイチョウです。
まだ少しイチョウの葉が青い、
ちょっと早かったのかな?
下の写真は「正倉院」の裏手の紅葉です。
ここで素敵な紅葉が見られた!
奈良公園の一番の紅葉スポットは、公園内を流れる小川・吉城川の両岸に植えられているカエデ紅葉です。
この日、大半のカエデは、まだ「色づき始め」だったのですが、中に数本、「見頃の紅葉」がありました。
うん、今年の奈良公園の紅葉は、これで十分だ!?
例によりまして、奈良公園から歩いてJR奈良駅まで帰りました。
帰路、三条通リにある「浄教寺」に「菊」が飾られているのを発見、
紅葉と共に、菊花も観ることが出来て良かった、
秋満喫の半日なのだ!
夕方、家に帰り、
プファ~、ビールが旨い!
酔った脳裏に紅葉と菊が交錯する(笑)