ワイキキサンセットビーチで私を泣かせた人
この週末を、カラメルカスタードプリンを丼鉢にドーンと作ってみたといっては家族に誇り、お好み焼きに、ちゃんと山芋を摩り下ろして入れてみたといっては大得意な姐やんでっす。小さな自己満足のリフレインも、積み重なれば、いつの日にかは巨大な蟻塚のようなもの。で、ヒューマンソサエティまで、行方知れずになってしまった闘鶏を探しに、一縷の望みを抱きしめて駆けつけてみれば、鶏小屋がプレハブの物置と化していたし。傷心を、しばし子猫ちゃんたちと戯れて和ませる。でね、ベレタニアとユニヴァーシティの交差点あたりに、「ウェルベントウ」っていう自然食の御弁当屋さんがあったと思って行ってみたらば、閉店になっていて唇を噛み締める私であった。で、自棄になってワイキキまで遠征し、ワイキキサンドヴィラのおにぎり屋さんで、しゃけと明太子とツナマヨ各二個づつ握ってもらいまして、ビーチ間際でパクついて憂さ晴らし。ああ日本の味っぽい。気づけばもうワイキキには3店舗とか。あ、今日のサンドイッチは「プリモイタリアーノ」。いつものマーケットで、優しいおばちゃんに作ってもらいました。今日のピクニックは快適であった。というかビーチはやはり、とってもあっとぅい(暑い)。膝まで海に浸かってばしゃばしゃ歩くと、足首細った気になるわ。で、うらうらと御散歩していたら、大道芸のヴァイオリン弾きのおじいちゃんに引っかかる。ヴァイオリンにスピーカーとアンプリファイヤ(?)とスピーカー接続してて、なんとも哀切な音色なの。しかも選曲は「カルメン」「ラヴィアンローズ」「ロンドンデリーの唄」「見果てぬ夢」グノーの「アヴェマリア」等。バグパイプで奏でるスコットランド民謡があるでしょー?その合間を「アメージンググレース」で繋いでるの。なんかもう、砂浜に突っ伏して泣き崩れそうになった。い、いかんここで涙しては、アイライナーが溶けてとんでもない貌(かお)になっつまうと思って、こらえましたけどね。アイリッシュっぽい曲のときは、観客のじいちゃんばあちゃん一緒に歌ってるし。で、じいちゃんはラストの曲に、「サマータイム」を弾いてくれるじゃないの。なんでー?なんでー?じいちゃんなんでー?どーしてそういう選曲するのかなあー?心の中で、むせび泣いてたよあたしゃ。さっきまでおにぎりパクついて、サンドイッチにもかぶりついてて威勢良かったのに。でもなんか白人のエルダリーパーソン(じいちゃんばあちゃん)が、足止めて聴きいっているわけだけど、皆さん遠い目をして水平線見つめちゃってるし、実際涙してるし、堪えようとして怒ってる顔してる人もいるわで、私もあとほんのひと押しで突き崩れそうだったわよ。そのじいちゃんヴァイオリニストなんだけど、ロードオブザリングで「ガンダルフ(だっけか?)」やった俳優さんが、いい感じにうらぶれましたって雰囲気だったの。いや「落剥した」というべきか。「ハワイに来れてとってもうれしいよ」って言ってた。ホームレスに煙草ねだられても「演奏の邪魔はしないで!」って気合い入ってるし。で、演奏するのが愉快で仕様がないって、顔に描いてあるみたいだったの。あー「グリーンスリーブス」とかもリクエストしたら弾いてくれるのかなー?帰り道、私魂抜かれたような足取りだったわ。しかし「サマータイム」は抗えない。胸にどうしても、込み上げてしまうものがある。じいちゃん次回は、「チャンチキおけさ」でも奏でておくれよってとこだ。で、せっかくここまで遠征してきたのだから、ワイキキDFSを覗かない手はやはりない。年頭からトラブったので、なんと今年初めてよ。CDの「エクラソフト モイスチャーリリースコンパクトファンデ」をチョイス。だってセフォラで38、50$が33$だったんだもん。ファンデマニアのワタクシですから、やっぱここは押さえておきましょうと思って。あとね、マックのメイク落としワイプ(拭き取りシート)もお試ししてみたくって。水分タップリつるんと拭き取れるよ。香りもノンフレグランスに近いようなさっぱり系。ああしかし。ほんとはもう「ラヴィアンローズ」あたりから、せり上がる想いがあったのよ。「アメージンググレース」は、奥歯噛み締めればなんとか堪えられるの。でも駄目。「サマータイム」は駄目。はっきりいって、「今泣いてもいいですか?」ってPC前でウルウルしているの。ああ、サンセットオンザビーチマジックに、他愛もなくかかってしまった。また行こ。