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カテゴリ:展覧会(美)・能狂言・コンサート(音楽)
桜咲く上野は日本芸術大学大学美術館に「厳島神社国宝展」を見に行ってきました。途中、寛永寺の桜(穴場デス)が今年もきれいでしたが、厳島神社の神宝は桜を上回る美しさでした...
https://www.osaka-event.com/event/itsukushima/ それにしても...人の少ないこと!!竹橋の近代美術館の「ゴッホ展」は1時間30分待ちだというのに!!今日が第一期の最終日ですが会場には僅か数人。ゆっくり鑑賞できるのは良いのですが、少な過ぎます。私もゴッホは好きですが、厳島神社の神宝がゴッホに劣るとはどうしても思えません。しかも今回は昨年の台風で大きな被害を受けた厳島神社の修復を支援する催しです。好みもあるので強制は出来ませんが、是非、展覧会場で実際に自分の目で見て欲しいです。 私は毎年10月に厳島神社で「観月能」を楽しんでいますが(この観月能は本当に素晴らしい催しなので別の機会に書こうと思ってます)、昨年は能舞台(全国で唯一海に浮かぶ能舞台)も台風の被害を受け床がめくれた為、会場は「千畳閣」(豊臣秀吉建築)に変更。本殿の台風による被害は痛々しく、復興の困難さが推察されました。 今回の展覧会の目玉は長寛二年(1164)に奉納された平家一門によるいわゆる「平家納経」(全33巻)です。全巻ではありませんが、途中展示替(第二期4月12~17日、第三期4月19~24日、第四期4月26~5月8日)を行い、かなりの数の平家納経が鑑賞できる大変貴重な機会です。 私が初めて平家納経を観たのは、昭和60年の「昭和天皇在位60年記念・日本国宝展」でした(この日本国宝展は前代未聞の凄い展覧会で、別の機会にまた書きたいと思います)。教科書や本では見ていましたが、実物の平家納経は本当に綺麗。想像以上の美しさでした。息を呑むというのはこういうことか、と思うほど見入ってしまいました。金銀の箔や泥を贅沢に用いた華麗な料紙、色彩豊かな見返しの絵の数々、金具一つ一つに至るまで丁寧に仕上げられた巻毎に異なる巧みな意匠。独特の紙の質感など、その素晴らしさは実際に目にしないとわからないと思います。 http://www.hikoshima.com/heike-trip/miyajima/noukyou.htm そして平家納経が華麗であればあるほど、壇ノ浦で滅びる平家の哀れさが偲ばれます。今日観た平清盛の自筆の字は、意外なほど端正で、繊細さすら感じました。願文で一門の繁栄を願う清盛は、僅か20年後の寿永四年(1185年)に一門が悉く滅びることを想像できたでしょうか。 勿論、素晴らしいのは平家納経だけではありません。今日は遅くなりました。また明日、続きを書きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年04月11日 03時29分09秒
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