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こんばんは♪ まあ・・・日本の株式市場は6日連続下げ・・・米国市場も大幅下落・・・大変な相場が続きそうですね・・。
まあ・・アレコレ言っても仕方ないので・・・今日は日本橋の三井記念美術館で「安宅コレクション-美の求道者・安宅英一の眼」展を見てきました。 今は無き安宅産業が事業として進めた中国・朝鮮の陶磁器コレクションですが、今回はその中でも逸品を厳選、流石に素晴らしいです。必見だと思います。 不世出のコレクター安宅英一(安宅産業元会長)の比類無き審美眼あってのコレクションですが、収集における緊迫した駆け引き・凄まじい収集の執念を巡る様々な逸話が展示品のガラスに目立たないように貼ってありますので、お見逃しなく。凄く面白いです。 逸話は、美術品収集の専門担当・側近として仕えた元・安宅産業社員、現・大阪市立東洋陶磁美術館館長の伊藤郁太郎氏によるものです。美術品収集の裏話など興味深い話が満載。 「美の猟犬-安宅コレクション余聞」著者:伊藤郁太郎(日本経済新聞出版社、2007年10月) 安宅産業は、1975年に発覚したカナダの石油会社を巡る巨額債権の焦げ付き等で経営難に陥りますが、1976年には、文化庁が取引銀行の住友銀行に対して「安宅コレクションが散逸しないように」との異例の要請を出しています。 結局、安宅産業は1977年に伊藤忠商事に吸収合併されますが(事実上の倒産)、安宅コレクションは住友グループに引き継がれ、最終的には大阪市に寄贈され、大阪市立東洋陶磁美術館設立、現在に至ります。 上記の写真ポスターにある元時代の「青花蓮池魚藻文壷」(コレ、凄く可愛くて何度見ても飽きません)も含め、幾つかの逸品は、これまでも出光美術館などで拝見したことがあるのですが、これだけ多くの安宅コレクションをまとめて見たのは初めてでした。 三井記念美術館のある三井タワーは重要文化財である三井本館にありますが、展示室1は、三井本館の役員食堂だった場所で、木壁・照明など重厚な雰囲気の中で美術品をじっくり鑑賞できます。 確かに展示室1の作品はどれも逸品で、ここに時間を取られ過ぎ、時間が足りなくなりました(笑)。木の葉天目、飛青磁花生、世界にも数点しかない汝窯の盆など・・・月並みな表現しかできませんが、いずれも本当に素晴らしいです。 他にも沢山、素晴らしい陶磁器が展示されていますが、朝鮮の高麗時代の青磁(いわゆる高麗青磁)の「青磁象嵌六鶴陶板」がとても良かったです。小さな磁器の板をキャンパスにして草木と六羽の鶴が描かれているのですが、中国伝来の六鶴図に由来する様々なポーズをとっている鶴がとても愛らしいのです。 蒙古襲来で大きな痛手を受ける高麗は滅び、李氏朝鮮に代わる訳ですが、不安定な情勢の中で朝鮮はシナ、当時の明国を頼ることになり、青磁から白磁の世界に移ります。今日は東洋陶磁美術館・片山学芸員の朝鮮陶磁器に関するセミナーも拝聴しましたが、朝鮮という国名も、明から与えられたものだそうです(朝が鮮やかな国、の意)。個人的には、井戸茶碗や三島茶碗、おおどかな表現の愛らしい魚や鶴などは好きですね。 全然時間が足りなかったので・・・・会期が終了するまでにもう一回行きたいと思っています。 帰りに1階にある千疋屋に立ち寄りましたが・・・相変わらず高い(笑)。品はきっと良いのでしょうが・・・全て1万円以上・・・写真だけでゴチソウサマしました。 では、皆さま、良い週末を ↓「祭りの事典」=日本各地の祭りと伝統行事を暦毎に歴史的背景を含めて解説した本で、祭り・行事に纏わる逸話・特色ある行事に関する詳説も収められています勿論、秋祭りの案内も!!オススメ良書ですヽ(´▽`)ノ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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