弱虫ペダル GRANDE ROAD 第7話 「迫る、集団」
小野田坂道は千葉県の総北高校の1年生。毎週ママチャリで秋葉原に通うアニメが大好きな気弱な少年が仲間と出会い自転車競技部に入部。試練を乗り越え才能を開花させていく......原作、渡辺航の自転車ロードレース漫画の第2期。☆前のお話は→ 第1話~第6話 あらすじまとめ★1期 (1~38話)はこちら→ 「弱虫ペダル 全話あらすじまとめ」弱虫ペダル GRANDE ROAD ~グランロード~第7話 「迫る、集団」 富士山の北側、標高800m~1,000mに連なるように並ぶ富士五湖。青木ヶ原樹海を貫き本栖湖から山中湖まで5つの湖を真っ直ぐ結ぶ国道139号線。インターハイ3日目、最終ステージ前半の戦いの舞台。新開を追う今泉。速い、めいっぱい回しているのに追いつけない。張り付くのがやっと。インハイ最終日てのは毎年こんななのか。前半から超ハードだ。新開が後ろの今泉に大したもんだ、よく我慢してついてきたなと言う。「お待ちかねだよ、俺たちのエースが」前方に金城たちが見えた。エースに追いついて新開と今泉が前に出る。金城は上出来だ、よく離されずに来たと今泉に言った。オーダー通り逃がしませんでしたよと今泉が言うと、のんびり話をしている暇はないと金城。新開が今泉に息が上がっているね限界かいと言う。ここは先頭、最もゴールに近い場所。わかるかい、戦場だよ。そういうと新開は加速した。箱学が動いた。後ろを待たずにゴールまで独走する気か。追いますと言うと当然だと金城。総北も加速してなんとか追いついた。やるね今泉くん。その勢い、どこまで持つかな。箱学がまた加速する。また追いつく総北。見事なまでにしつこいねと新開。それがうちのチームカラーと今泉は言い、6人揃ったらもっとしつこいですよと言うと、揃ったらの話だろうと新開は言った。 8人で走る坂道たち。真波が後ろを振り返った。どうしたのとたずねると、ちょっと気になる感じがしてと言った。何か荒れそうだなと言う真波に天気?と坂道が聞くと、いや違うと答えた。総てのカーブの先には先頭のやつがいると思え。待宮が率いる巨大集団はどんどん加速していた。前の選手を次々飲み込んでいく。坂道たちは、泉田が下がり田所が前に出た。想定したより追いつきませんね先頭にと泉田。すでに先頭争いが始まっていると東堂。ゴールを狙った優勝争いだよと坂道に言った。それは先に行っちゃうということですかと坂道。チーム6人揃わないということですかと言うと、十分にありうると東堂は言った。俺たちは勝負をしている。誰が一番早くゴールにジャージを届けるかという戦いにもはや条件がどうかなんで関係ないんだよと東堂。今日は3日目。1日目や2日目のように全員を残す必要はない。ロードレースが本来そうであるように、チャンスがあれば動く。昨日、金城はみんなに、よくここまで来てくれた、ここまで来られたのはお前たちのおかげだ、ありがとうと頭を下げた。誰ひとり欠けてもここへは辿りつけなかった。2位に甘んじているわけではないが悔いても時は戻らないのがロードレース。チャンスはある。明日はそれを生かせばいいと言った。全員が最高の仕事をした。明日は3日目、最終日だ。振り向くな、俺たちのやってきたことは何ひとつ間違ってはいない。ただ、ひとつだけ覚悟しておいてくれと金城は言った。明日は最後のレース、誰もが死ぬ気で仕掛けてくる。箱学もチャンスがあれば動くという戦略で来るだろう。今までとは違った展開になる。おそらく最終日は全員が必ずゴールできるわけではない。傷ついた者、限界になったものは置いていけ。明日は今日のような救出はしなくていい。おそらく想定できない事態になる。変化に対応しワンチャンスを逃すな。チャンスを掴んだものは置いていった者の心を積んで走ればいい。絶対、その覚悟だけは忘れるな。何か自分にもできることをしたいと坂道は思うが、6人そろわないのだったらと思い悩む。なんつう顔してるんだ巻島。6人そろわないと寂しいなって顔だな。それでいいと巻島は言った。全員の思いはバラバラでいい。そいつがひとつになって前に進むんだ。寂しいと思うなら全力で思え。寂しい、楽しい、みんなと一緒に走りたい。お前のそういうのは勝ち負けには関係ない。けど、意外にみんなの背中、押してんだぜ。 追いつくんだ先頭に。僕もチームの力になりたい。巻島の言葉に坂道は勇気づけられ先頭を目指す。そういえば後ろにいた京伏のふたりがいませんねと泉田。箱学と総北に置いていかれた京伏のふたりに集団が迫っていた。こんな速い集団は見た事がない。成す術もなく...協調している箱学と総北に先頭に追い付けよと声援が飛ぶ。さっきからピリピリした様子の真波が坂道の隣に来て、感じる?きみならわかるかいと言う。前じゃない後ろと言われて振り向くと何か異様な雰囲気が。きみがピリピリしていると感じたのは俺にじゃないかもねと囁いた。真波は荒北に、すぐ来ますよと言った。何コソコソやってんだと振り向いた荒北も感じた。泉田のフランクも何か知らせている。田所が巻島にこいつはヤベエなと言う。巻島はこいつは正直、想像していなかったと両手を広げた。後ろから凄い数の集団が迫っていた。そしてその中央には待宮がいた。箱学と総北に食らい付けと指示が出る。このままでは飲み込まれますと言う泉田の背中を荒北が押した。この集団をコントロールして遅らす。お前らは是が非でも福ちゃんに追い付け。この状況を読めなかった俺のミスだ。荒北は自分から集団に飲まれて行った。坂道も必死でペダルを回すが集団に吸い込まれそうになる。列から出たらあかん、掴まれと鳴子が手を伸ばすがわずかに届かなかった。坂道が集団に飲み込まれた。巻島が鳴子に上がって引けと言った。小野田くんを見捨てられないという鳴子に田所は振り向くなと言った。振り向いたら総北のレースが終わる。小野田は置いて行く。鳴子は前に出た。集団に飲み込まれて落胆する坂道に田浦が声をかけ、この集団の行く先は先頭だから安心しろと言った。先頭? ここまで心をひとつにして追いついてきたから先頭にも追い付けると田浦は言った。リーダーがひとつにまとめたから。と、そのリーダー待宮の呉南はまとまって前に出て来た。急にまとまってお出かけかと聞かれて待宮は答えた。 「ああ、お前ら捨てて、先頭まで」ご苦労だった、あとは各自リタイアでもしてくれと待宮。この集団で先頭まで行くんじゃなかったのかの声に、敵まで連れいてくバカがどこにおると言った。わざわざ敵を先頭まで連れて行くはずがないだろう。もう用済みだ。レースの最中に飲み切ったボトルは...先頭に追い付くのは広島の6人だけだ。そういうと呉南は飛び出した。3日目が始まって一度も全開で走っていない。一気に加速し集団を引き離した。☆次回 「アラキタ」★うわっ、待宮、えげつないわ。用済みの集団は捨てたか。さて、坂道くんはどうする? 集団をコントロールすると言っていた荒北さんは? お、次回、男、荒北の活躍でしょうか。目が離せないですね。ページビューランキング