撮影所の前で暮らして
僕の家は京都のある撮影所の前にありますのでタレントさんが家の前を通っても何も珍しくありません。必殺仕事人の撮影をそこでしていたので三田村邦彦さんや京本政樹さん、藤田まことさん、鮎川いずみさんがあの格好で歩いてらっしゃいました。近所の定食屋さんでは三田村邦彦さんが「秀さん」の格好でカツどんをお召し上がりになっていました。中条きよしさんも「三味線屋の勇次」の格好でよく見かけました。カール食べたはった。近くの通りでトレンチコートにダークスーツ、ブルーのカッターシャツに赤いネクタイ姿の超ダンディな人がカッコよく手を上げてタクシーを止められました。若林豪さん。Gメンそのものの立ち居振る舞いは渋い以外のなにものでもありませんでした。僕の家の前で僕の顔を見てハッと立ち止まり「・・・えーっと・・・なんでもありません」と言ったのは橋爪功さん。何ですねんな!?家の近くで不審な動きをしている人がいるというので腕まくりしてホウキを持って出たら斉藤清六さんでした。確かに不審な動きでした。まだ村の時間の時間ではありませんでした。また、叶和貴子さんも近くにはいませんでした。これまた近くの通りで外車にパッパー!と鳴らされたので「うるさいな、どくよ!」と思ってよく見たら松平健さんでした。「上様とは知らず無礼の数々を・・・お許しくださいませ」「見苦しいぞ、おヌシも武士なら武士らしくこの場において腹を切れ!」というやりとりはありませんでした。あっちの撮影所に行くのね・・・。こっちでは撮らないもんね。昔Tシャツに短パンで愛車117を洗車していたら大変美しい方に声をかけられました。「きれいに乗っていらっしゃるのね」色っぽい声!しかもあまりに美しいのでメチャ緊張しました。芦川よしみさんでした。これまた車の整備をしていたら「えらい大事にしたはりまんなあ。前から気になっとったんですわ~」と声をかけてこられたのは笑福亭鶴瓶さん。「オウ、いい車ですね!」とおっしゃったのは大月ウルフさん。「だましたな、ブラック・ジャック!」とガバメント出そうかと思った。(誰もわからんぞ、これは!)大学生の時、土曜日吉本新喜劇を見ていたらピンポンピンポンとなんども鳴らす人がいる。うるさいなー、なんだろうと思って出たら女性が「お隣の歯医者さんはご親戚ですか?こちらが急に歯が痛くなったので診ていただけませんか?」とおっしゃる。こちらって誰やねんと思って診て見たら小顔のきれいな女性。工藤夕貴さんでした。あいにく歯科医の叔父は留守で診察できず、しぶしぶ他の歯科医までお連れしました。その間工藤夕貴さんと一緒に歩いたという・・・。その頃工藤夕貴さんをあまり好きではなかったのですが、本人を目の前にしてビックリ。丁寧で上品で飛び上がるほど美しいです。握手までしてもらったというバカさ加減。これが一番恥ずかしい。休みの日にギターを結構な音量でギャーンと鳴らしていて、その音量に負けないようなバカでかい声で「Tonight, tonight! Tonight, tonight! 今夜こそーぅオマエをーーーー、(カウント、チッチッチッチッ)ぅおとしてみせーるッ!(そしてギターでギューン、ギャッギャッギャッ!)」などとやっていてふと窓の外を見たら!世良正則さんご本人が僕の部屋を見上げているではないか!そのド派手なK.K.ダウニングのような革ジャンはどこに売ってるのですか、世良さん・・・。イヤあれは恥ずかしかったなあ!僕はベレッタM92Fを持って慌てて外へ出ましたが、すでにいらっしゃいませんでした・・・。え?なんで拳銃もって出るかって?そりゃークライムハンターでベレッタ撃ちまくってらしたのが世良さんだからですよ。この他に「YORI兄弟、少年隊のファンに向かって・・・」事件がありますが、どうしようかな・・・。ちょっとやめておこうかな・・・。僕らも少年でしたからね。