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カテゴリ:Ballet
(兵庫県立芸術文化センター前のツリー) オネーギン フリーデマン・フォーゲル タチアーナ エリサ・バデネス レンスキー パブロ・フォン・シュテルネンフェルス オリガ アンジェリーナ・ズッカリーニ グレーミン公爵 ロマン・ノヴィツキー ラリーナ夫人 メリンダ・ウィサム 乳母 ダニエラ・ランゼッティ 兵芸で「オネーギン」を観てきた。 8月のバレフェス時には、「ギャンブルかも、、、」と思ったフリーデマン・フォーゲルのオネーギン。意外にも(ごめんなさいね)良かった。 フリーデマンくんが全幕でオネーギンを踊ったら、あれもしてこれもしてでコッテコテになるかと想像していたが、かなり抑制のきいた役作りで、厭世観の漂った大人の男だった。哲学的に虚無感のある人物ではなく、何に対しても価値を見出せない何もしたくない男というふうに見てとれた。そう書くと単なるバカ男みたいだけど、そうは見えないのは貴族という特権階級にいる人物として成立していたから。品があると、考えていない人生も許される。 ミラノ・スカラ座公演でのロミオは体型的にも“よそ者”感アリだったが、さすがにホームではしっくりとくる。ここのバレエ団の男性ダンサーはかなり身長が高そうだ。 エリサ・バデネスは西宮でのみタチアーナを踊った若いダンサーで、まだ23歳だとか。健闘していたんじゃないかな。1幕はまだ固さもあったようだけど、終幕に向けて盛り上がっていった。恋のときめきを表現しているパ・ド・ブレの繊細さや、リフトされたときの上半身の感情のほとばしる表現などは、まだこれからというところだが、将来が楽しみないいダンサーだ。 レンスキーの悲しさ、オリガの深く考えないきゃぴきゃぴお嬢ぷり、脇の田舎貴族のおじいちゃんとおばあちゃんの小芝居など、物語バレエの楽しさを十分に味わえた。 これは仕方がないことだけど、1幕40分、休憩20分、2幕25分、休憩25分、3幕25分という時間構成がどうも気持ちが盛り上がりにくい。3幕は何年か経ってからの出来事なので別幕にせざるおえないけれど、休憩2回と2幕3幕の時間がほぼ同じというのがねぇ、ぶつ切り感があるのよ。3幕がもう15分くらいあればそんな気にもならないけど。しかしジョン・クランコは亡くなってしまっているのでどうにもならないな。 (11月28日 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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