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日常のニュースからひも解く自らの視点

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村松克哉

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2006年07月16日
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北朝鮮への制裁決議案は拘束力のない議長声明でいったん終えた。他の国の状況がわかり、次の外交にどう生かすかだが、それにしても米国の犬としか映らない日本を中国や韓国、ロシアは一人前に扱わないだろう。日本の元凶である官僚、そして日本人自体の精神構造の問題を改革しないことには何も変わらない。まさに自民党のいう「改革に終わりなし」、永遠の空回りだ。一言で言えば「文化の確立」なく、「思想的徹底」もなく、もっと恐ろしいのは、人々がそれを意識しないだけでなく、学歴と社会的階層だけで、いわれなきプライドをもっていること。だから、醜悪、暴力的な日常が「人間の本性」そのままのものとなってしまう。そのくせ、それを認めて自省しようとせず、指摘されれば、うつろなプライドを傷つけられて、ただ怒る。そして、そういう混乱は、官僚・国民の嘲笑と国民相互の軽侮と反発だけを招来し、結局、暴力と暴力への恐怖でしか秩序づけられない状態、日本全体がいずれは落ち込んでいく戦前回帰という暗い予兆をみるような気がした。戦後の日本は常にこの模索をさけ、自分たちを秩序づけている文化とそれを維持している思想、すなわち各人の美意識と自己規定を探り、言葉によってそれを再把握して、進展する社会へ継承させようとはしなかったのである。欧米にあって、日本にないもの。日本文化の普遍性、独りよがりで同情心がないことを将来の課題として、依然達成されず、そのままに残されている。これに日本人自身が着手しないかぎりの本当の改革に着手したことにはならないだろう。





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最終更新日  2006年07月16日 17時46分36秒
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