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終活日記

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2006年12月12日
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カテゴリ:読書

「悪口」などというと、子供のけんかみたいだが
これから忘年会のシーズン、上司をこきおろすこと
でウサを晴らす人も多いのではないか。笑
誹謗や中傷なども含めれば、範囲は広い。
ストレートに相手の欠点や弱点を突くパターンもあれば
自分の優位性を強調して相手を貶めるとか。
以前、某首相に浴びせられた「ほめ殺し」なんていうのも
広義の「悪口」に入るのではないかな。

妙なことを研究している人もいるんだなあと読み始めたら
これがなかなか面白い。
かと言って決しておちゃらけたものではなく、内容は真面目です。
洋の東西を問わず「悪口」なんてあるが、文学に現われている
「悪口」の描写の引用から始まる。
式亭三馬の「浮世風呂」にあるような罵倒のような悪口の連射は
こっけいですらある。
また「悪口祭」なんていう風習の残っている地方もあるようだが
悪口を飛ばしあい勝負しその結果で年の運を占ったり
悪口をいうことで不品行をいさめるという意味合いもあるらしい。
そうかと思うと鎌倉時代の「御成敗式目」に現われる
「悪口罪」の判例もいくつか紹介していて、これがまた面白い。
社会的機能の章では、先の悪口祭などが、豊穣の祈りなどの
性格も持つなどと分析していて興味深い。

こうやって読んでくると、一口に「悪口」などと言っても
ずいぶん奥が深く、十分研究に足る分野だと分かった。






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最終更新日  2006年12月12日 17時35分41秒
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