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終活日記

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2006年12月13日
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カテゴリ:読書

取材に基づくフィクションということだが
真実味や迫力からいうと、ノンフィクション
のように感じる。
引きずり込まれて、一気に読んだ。

大筋は、シングルマザーの母親とおだやかに
暮らしていた少女が、母親の若い愛人の出現によって
ふたりから虐待にあうようになり、果てに死亡する。
母親も子供の頃、父親から虐待されていた過去を持つ。
こう書くと、類型化された虐待の例みたいだが
学校や行政の対応などの描写もリアリティがあり
覆面作家だという筆者の経歴などは分からないが
関係者ではないかと思わせるような、説得力がある。

この家庭での虐待や学校でのいじめ、野外での
変質者によるいたずら、その他、子供を取り巻く環境が
これほどまでに荒んでいる時代は、過去に例がないのではないか。
折りしも、今年を象徴する漢字は「命」だという。
子供に限らず、命や情愛というものが、軽んじられているのも
今の時代ではないか。
頻繁に起こる悲惨な事件は、偶発的な現象というものではなく
時代の潮流が生み出した必然であって、それによる結果は
我々にたいする警告だ、なんていったら大げさだろうか。






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最終更新日  2006年12月13日 17時47分12秒
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