カテゴリ:読書
マルチャンのラーメンでおなじみの明星食品が TOBの成立により日清食品の支援を受けることになった。 しかし、明星食品の経営陣とすれば、胸のはりさける思いでないか。 別段経営不振でもないのに、はげたかファンドがちょっかいを 出してきたための苦汁の決断だろう。 おいら、こういったTOBを使って企業買収を計ることについては 全て反対のわけでもないが、株価のつり上げを狙ったような 買収話にはむなくそが悪くなる。 これでファンドのほうは、これまで買い占めた株を売り飛ばせば 濡れ手に粟である。 こういった手合いの真似をしたのが村上ファンドなり ホリエモンである。 企業経営となると、すぐ米国の真似をする傾向のこの頃だが 日本には日本の国民性に合った経営があるのではないか。 こういった流れと対極にあるのが、この本で紹介している 創業100年以上にもなる、いわゆる老舗といわれる企業である。 株式を上場してない同族企業だから、TOBなんて関係ない。 戦争やオイルショック、ドルショックそしてバブルなど 経営環境の変化にうまく対応し、しぶとく生き残っている。 味ポンの「ミツカン」やかつおぶしの「にんべん」 「龍角散」、「榮太樓總本舗」を含め、12社を紹介している。 なじみの会社だと思うが、生存の秘訣は経営理念ではないかと思う。 決して順調な歩みばかりではないが、創業から現在までの 歴史が語られている。 1社あたりの書かれている量がやや少なく、物足りない面もあるが 同友館の本にしては、寝転がって読める。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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