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終活日記

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2008年09月10日
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カテゴリ:読書

シズコさん
以前だったら間違いなくパスしただろうが
境遇の変化からだろうか、どこかの書評が気になっていて
読んで見ることにした。
いわば自伝的な長編エッセイといったところか。

子供の頃、甘えたいのに、手を払われたというのが
トラウマのようになって、母親が好きになれず
体にさわった事もなかった著者。
その母親がボケてゆき、追い払うように老人ホームに入れるが
自分も老いていくにつれて、自責の念のように心境が
変化していく。
こんなに赤裸々に心情を書いていいものだろうか。笑
著者のプロフィールは全然知らなかったが、
母親を主体にしていても、その時々の描写に著者の性格が
あからさまになっていくから、絵本作家と聞くと、なにか違和感がわく。
しかし、母親の晩年、老人ホームのベッドに入り込んでいく
くだりなんかは、ジーンとくる。

実はおいらも、オヤジがあまり好きでなく、ほとんど話した
こともないし、もちろん体なんか触ったこともなかった。
著者はずっと反抗期と言っているが、おいらもそんなところだ。
ところが、認知症になり、ある程度の介護が必要になると
言い訳するまでもなく、体に触らないといけなくなる。
外見よりも体重はまだあるが、枯れ枝のようになった足をみると
なんともやりきれなくなる。
随分薄情な息子だったなと、今頃になって責めている。
この著者と同じように、一般的な表現ができないのだ。
それでもオヤジは話しかけてくるが会話にはならない。
ぎこちなく相手をすると、ニカーっとした笑いを返してくる。
なんとも言いようもなくいい笑顔なんだ。
ひょっとしたら、おいらの心情なんかも、全部理解して
くれているかのようだ。
これでかなり救われる。

うまく表現できないが、自分が歳をとり、逆に親が子供のように
無垢になっていくに連れて、親と子という関係から
肉親という血の繋がりを感じていくのは皮肉なものだ。








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最終更新日  2008年09月10日 07時13分04秒
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