カテゴリ:読書
英国人写真家の見た明治日本 ポンティングが南極探検、スコット隊の随行カメラマン だったというのは、本書で初めて知ったわけだが それ以前に、延べ3年も日本にいたと分かりまた驚く。 明治時代、けっこうな外国人が日本を訪れ 見聞録を書いている。 いくつか読んでいるが、奇異の目でみたり トンチンカンなものも多いが、このポンティングは よく理解していて、今読んでも、そう違和感はない。 当時だから、船で日本に来たわけだが、東京湾から 入港するときに見た、朝焼けの富士山が 強烈に日本という国を印象付けたようだ。 文章もなかなか面白いのだが、写真がいい。 カメラマンだから当たり前か。 当時のカメラの性能からいって信じられない出来。 風景を中心にしたものだが、どういうわけか 人物(特に女)が配されているが、配置が写真に 効果を与えている。 おそらく雇い、ポーズも演出したものだと思うが それが邪魔にならない。 そこにあるのは日本そのものだ。 外国のマネばっかりしてきた現状だが 外人が撮った写真に日本の原風景を見るというのは 皮肉なものだな。 原版は全て大英博物館に保存してあるということだが そんなところに埋没させないで、写真集にまとめたら どうなんだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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