カテゴリ:読書
白い紙 「白い紙」は芥川賞の候補にもなった、文学界新人賞受賞作。 戦闘が日常生活のようなイランでの、若い男女のいわゆる 恋愛物語。 著者は日本で働くイラン人女性だが、ペンネームを日本人の 名前にしたら、分からないのではないか、と思うくらい 日本語に破綻はない。 ただ、日本人ではリアルに書き込めないテーマを扱っているから そういう意味では有利だな。 「白い紙」は兵士に志願して名前を書き込む紙のこと。 自発的赤紙のようなものだ。 以前、中国人作家が天安門事件をテーマに日本語で書き 芥川賞を獲ったが、おいらあまり評価しなかった。 感性はこちらのほうが好きだな。 ただ、こういうテーマばかりだと作家として限界がくるのでは。 と思っていたら、もうひとつの「サラム」はひとりのアフガニスタン難民 の在留許可に奔走する若い弁護士と通訳の話。 テーマは面白いのだが、ドラマ性が少なく、イマイチだったな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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