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終活日記

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2010年03月06日
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カテゴリ:読書

消えた警官菅生事件は冤罪のケースとしてよく出てくるので、
名前は知っていたものの、詳細は知らなかった。
月刊現代に連載されていたらしいが、事件の前の状況
から裁判までの経緯が臨場感を持っていて読み応えがある。

冤罪というのは、事件が起き、その犯人を無関係の人間に
擦り付けるものだが、菅生事件は事件そのものが
あろうことか警察の手で捏造されたものだ。
消えた警官というのは、事件までをセットした囮捜査官だ。
間接的になるが、事件の主犯といっていい。
事件そのものも、最初に逮捕された二人は手を出していない。

事件というのは駐在所が爆破されたもの。
当時、共産党によるテロ行為が頻発していて
党員に擦り付けようとした警察側の犯行。
検察や裁判所も仲間みたいなもんだから、危うく重罪になる
ところだったが、弁護士の活躍で無罪となる。

この仮名の囮捜査官を探し出す過程がスリリングで良い。
結局、クビになるどころか、事件後警察関係を転々とし
最後はノンキャリアとしては異例の警視長までに栄転している。
自発的なものではなく、組織として任務を遂行したわけだから
最後まで、隠し、庇ったということだろう。

官僚組織によくあることで、贈収賄などで捕まって辞任しても、
いつのまにか、どこかの団体の長になっているケースが
いくらでもある。
先日、北教租の幹部4人が献金問題で逮捕されたが、
こういう連中、過去の例でいくと、出世していくんだとか。
おいらのような、まっとうな人生を送っている人間からみると
信じられない世界だな。








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最終更新日  2010年03月06日 08時17分09秒
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