おくりびと
映画「おくりびと」がアカデミー賞を取った。しばらくはこの話題でもちきりになるのだろうが日本映画のこれまでの歴史から見ても、快挙という言葉は納得できる。おいら自身が、オヤジの「おくりびと」になったばかりだ。セレモニーホールに一切を任せたので、納棺師という明確な人物はいないが、納棺に、比較的若い男女が来た。ホールの下請けで、納棺専門にやっている業者なんだとか。介護の入浴サービスのようなバスタブを部屋に持ち込み体を洗った後、白衣装に着替えた。納棺後、切った綿を羽織のように仕立て上げたが、納棺師とまではいかなくても、手際はよかった。病院から帰ったばかりのオヤジは眠っているようだったが時間がたつにつれ、顔も変化し、納棺の時にはかなり変っていた。その時ようやく、死という事実を認知した。祖母の死の時は、通夜は徹夜でろうそくの火を見ていたが顔は出棺の時まで、つらくて見ることができなかったな。オヤジの場合は、不孝をした分、できるだけ記憶に納めておきたい、という気持ちが働き、ずっと変化を見ていた。誰でもそうだろうが、肉親に死に顔は出来れば見たくない。バタバタしているうちに2週間が過ぎた。今日は国交省の下水道の懇談会ということで久しぶりに金沢にでかける。市長や大学教授といった、そうそうたるメンバーでさすがのおいらも、チビりそうだな。笑下水道は専門でもないし。