おいらの寅さん
昨日、NHKのフレミアム10で「渥美清の肖像」というのをやっていた。BSで全作の放映を続けているということでその宣伝も兼ねているんだろうけど浅草時代のエピソードなどもあり、なかなか良かった。「男はつらいよ」シリーズは前期のものは、たいがい見ているが光男が吉岡秀隆になったあたりからは、おまり見ていない。というのは寅さんの表情に年齢を感じるようになったからである。寅さんというキャラクターは年齢は関係ないんだろうけど演じている渥美清という人間は確実に歳をとっていく。毎回、同じ展開でも何回見ても面白いのだが60歳のおじさんがマドンナに恋をするというのは渥美清の演技力をもってしても、なんか違和感がある。最終作の「紅の花」は、あまりの病弊した渥美の表情に正視することができなかった。おいらにとっての寅さんはテレビドラマ「男はつらいよ」の寅さんである。知らない人もいると思うが「男はつらいよ」は連続テレビドラマだった。このときの渥美清はもっとも元気ハツラツとしていた時代で面白さはこの上なかった。テレビでは最後にハブにかまれて死ぬのだが、視聴者の抗議が多くそれが映画での復活につながったという経緯がある。おいら、由利徹とかの浅草育ちの芸人が好きだったが先日渥美清の友人でもあった関敬六の訃報を聞き昭和という時代が終わったんだなあとやっと認識できた。それでも、寅さんの口上は、いつでもよみがえってくる。