ニーロン2005年 [07]ファンから見て…
狂乱の高騰(輸入側の人間にとっては…)を続けるユーロ。満ちれば欠けるのが世の習い、という法則に従って、近々下がって欲しいと淡い期待を抱く…。2000年は1ユーロがほぼ100円だったじゃないか。単純計算すると、今、10000円のワインならば、1ユーロ100円になったとすれば、6200円位にはなるはず。運賃や、保険や、税金や…すべてがユーロ立てだからこそ輸入業者やワイン屋は苦しんでいる。しかし、我々の思惑をきっちり裏切って、恐らく3年程度は、160円を中心にした状態が続きそう…という長期予想が立てられているようだ。このユーロ高の状態は、3年位は動きそうにないという事のようだ。もしそうだとすれば、フランス系の高級ワイン達の値下がりの要素が、ほぼ無い。…と言うことになると、健全なコンディションの場合、この価格が下がる事は考えられない。現時点の、一応の上代価格が7,350円であり、値引き出来る分を考えて掲載しているのがこの価格である。 シャサーニュ・モンラッシェ ブラン [2005] ミッシェル・ニーロン 6,000円 (税込) なお、1級は、定価が11,200円と10850円で実勢価格を見ると、まぁ、こんなもの…と言えると思う。 シャサーニュ・モンラッシェ シャサーニュ・モンラッシェ プルミエール・クリュ プルミエール・クリュ レ・ショーメ[2005] クロ・ド・ラ・マルトロア[2005] ミッシェル・ニーロン ミッシェル・ニーロン 9,240円 (税込) 9,200円 (税込)品質から考えれば、割安なのかもしれない。ただ、2005年に対する、全世界からの吸引力は、前年までよりは強い点だけは注意が必要だろう。2004年も命は長そうだが、2005年は一段と充実しており、多分、長寿を望める内容である。実際、2005年ショーメとマルトロワを飲んで、未来があるのは間違いないと実感できた。新樽の使用比率が低く、葡萄の素性が浮き彫りになるようなスタイル。繊細だが厚みがあり、複雑だが分かり易い。透明感もあるが丸く暖かい。私はこのワインを飲んだ時、澄んだ空気の中で日向ぼっこをしているような、自然の息吹をすべて受け止めたような気持ちになれる。年々飲み続けてみれば、ブルゴーニュに行かなくても、天候さえ分かってしまいそう。いや、空気の温度さえ感じとれるような気にさせてくれる。ニーロンのファンである私は、比較的若めの樹齢(と言っても他と比べるとかなり古木)であるレ・シャンガンを毎年飲み続ける。 シャサーニュ・モンラッシェ プルミエール・クリュ レ・シャンガン[2005] ミッシェル・ニーロン 9,200円 (税込)確かに高価だが、なかなかフランス旅行が出来ないこの身としては、シャサーニュの丘のテロワールを陽当たりを、空気を、土の匂いを…感じさせてくれ、その地へと誘ってくれる造り手なのである。 [The End]