ラ・トゥール・ボワゼ来訪 [05] 傑作なラインナップ
ラ・トゥール・ボワゼのオーナー、ジャン・ルイ・ブドゥ氏は、気の良さそうな農夫…って印象。傑作なのはラインナップ。 1.ヴァン・ド・ペイ 1,218円 (税込) 2.ミネルヴォア 1,218円 (税込) 3.マリエル・エ・フレデリック (ミネルヴォア上級キュヴェ) 1,470円 (税込) 4.マリー・クロード (ミネルヴォア最上級キュヴェ) 2,058円 (税込) …となっていく。家族を大切にするから、メインにするAOCミネルヴォアの上級品として、二人の娘の名前=マリエルとフレデリックを使い、最上品として、妻の名前であるマリー・クロードというのは、土地を愛し、家族を愛する彼として、実にストレートで、心地良いラインナップである。が、これで簡潔すれば、ただの田舎オヤジ…のブドゥー氏、それ以上のものが実はあったのだ。その名は“ジャルダン・セグレ”定価7,140円(税込)…意味は“秘密の花園”おぃおぃ!オッサン!!家族の名前の上に、この名前は無いだろう…と思いながら、通訳に向け、「家族以外の彼女の事か?」と聞いた(スケベなオヤジめ!という意味深な笑みを浮かべて)。すると、ブドゥ氏、ちょっとだけ顔が引き締まり、首を横に振った。通訳が言うには、これは、妻の名を冠したマリー・クロードを3年間以上瓶熟させたものだ。家族の愛と支えがあるから仕上がる最高のワインを時の流れに置く事で、より理想の姿へと導く。その理想に最も近いもの、それは妻・家族の愛に支えられて働く自分の仕事の結晶としてこの秘密の花園は存在している。…とのこと。彼の“理想”に最も近い姿、それが、このワインに違いない。