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カテゴリ:アニソン・特ソン列伝
♪赤い夕焼け よせる大波 戦い終わって 明日を夢見る
いつの日か再び みんなでここに立とう あぁ我らサイボーグ 平和の戦士 星ふる夜空に ゆれる椰子の葉 戦い終わって 明日を夢見る いつの日か再び みんなでここに座ろう あぁ我らサイボーグ 正義の九人 輝くオーロラ 燃える太陽 戦い終わって 明日を夢見る いつの日か再び みんなでここに集まろう あぁ我らサイボーグ 平和を守る♪ 昭和43年に放送されたサイボーグ009のエンディングテーマ「戦い終わって」。しかし私がこの歌を知ったのは高校時代、「石森章太郎の世界」なるLPレコード(←これ、石森原作のアニソンを集めたヤツだけど、名盤だったなぁ)を聴いてのことだった。 最初聴いたとき、思わずハニワ顔。「はぁ?なんだこれ?」このメロディ、ホントに009の歌なのか? 主題歌と同じテンションを期待していた私が悪いのだが、でもな~、みんなそう思うに違いないんだきっと。前回ご紹介した♪赤いマフラー♪あの勇壮さにしびれちゃったら、エンディングだって期待するわさ(ちょっとボス風に) ものすごい落差。ものすごい振れ幅。しかしこの振れ幅(言い換えれば奥深さ)が、アニソンの魅力だったりするんだけど…。 ハニワ顔、と言いながら、実はずっと気になってた歌でもあった。あまり積極的には聴かなかったが、ふとした拍子に聴きたくなる…そして今では良い曲だ、と思えるようになったのだから、私も成長したというか洗脳されたというか、だ。 ダン ダダダダン ダダダダン…三連符の刻みがボレロもかくや、のリズム。なんかこう、乾いた演奏なんだな。ギターもベースもブラスもタンバリン(←いい味出してるんだこれが)までも。 そして歌に入ると…。 ♪あぁかい~ゆうやけぇ~ よぉせる~おおなみい~♪ メインボーカルを務めるボーカルショップのひとり(名前は知らぬが)の独特な節回しと、他のメンバーの「山賊のうた」風な掛け合いコーラスが朗々と響き渡る。 このボーカルショップのひとり(あ~めんどくさい、仮にVくんとしよう)がこの歌のキーパーソン。Vくんの歌い方って、魔人ハンターミツルギの歌、あるいはアニソン界のダークサイドの住人、池田鴻くんを髣髴とさせるものがある。3番の最後、♪平和を守る~♪で音階を上げ高らかに歌いきるVくんは、まるでキャプテンウルトラの主題歌でひとり声をあげ、すべてのカッコよさをぶち壊してくれるステキなガキンチョのようだ。 作詞は石ノ森章太郎。1~3番それぞれの、あたまの四小節が短いながらムードのある情景描写。1番ではどこかの海、2番では南国、3番では極寒の地と、世界のあちこちでブラックゴーストと戦うサイボーグ戦士がさりげなくうかがえる。 それにしても、“明日を夢見る”がいいな。明日=永遠に平和な明日=戦わなくてもいい未来。いつの日かそんな日が来たら、またみんなでここに集おう…。泣かせるね。そんな日は来ないと知りながら、それでも平和な明日を夢見る9人の戦士…なんとも石森イズムだ。 で、この歌の骨子をそのままに、ソフトなタッチで歌われるのが009の新シリーズのエンディング「いつの日か」となるわけで、この辺、石森章太郎の009に対する捉え方がわかるね。サイボーグ戦士、悲しい運命を背負ってるんだなぁ…(そしてその運命は後年、仮面ライダーに受け継がれるのであった)。 クセはあるものの、じっくり聴きこめば名曲の香りただよう、やはりあなどれない1曲、それがこの「戦い終わって」なのだ。 最後に、ここからはテーマと全然関係ない話。 今週のウルトラマンメビウス(久しぶりに、ウルトラマンヒカリ←語呂の悪いヤツだね、が登場した回)を見ていて思った。 正体がバレたメビウス。なんか鉄腕アトムみたいな扱いだったな。というか、ストーリーそのものがアトムっぽかった気がするぞ。 メビウス&ヒカリ(&ニセツルギことババルウ星人)=ロボット、GUYS、街の人々=人間(元々そうか)に置き換えてみれば…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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