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カテゴリ:アニソン・特ソン列伝
♪嵐とともにやってきた 誰だ 誰だ 悪をけちらす嵐の男
仮面ライダー 正義のマスク まわせ!ふかせ!エンジンふかせ!スピード全開!サイクロン! 怒りをこめてぶち当たれ ショッカーどもをぶちのめせ ※ライダー ライダー 仮面ライダー※ 光とともにやってきた 誰だ 誰だ 闇をけちらす光の男 仮面ライダー 怒りのマスク ジャンプ!ダイブ!ぶちかませ!全力あげろ!ライダーキック! 嵐に乗ってぶち当たれ ショッカーどもをぶちのめせ ※~※ 爆音あげてやってきた 誰だ 誰だ 陰謀暴く叫びの男 仮面ライダー 力のマスク 飛べ!走れ!ダイナモを回せ!フルチャージ!フルチャージ! 爆音あげてぶち当たれ ショッカーどもをぶちのめせ ※~※♪ この歌を聴くと、埠頭の上で戦闘員やクモ男を海へ次々にたたき落とし、最後には自らも戦闘員を抱えてダイブするライダーの様子を遠方のカメラから捉えたあのエンディングのシーンが思い出される。スローモーションであがる水飛沫が美しかった…(下の写真はそのエンディングシーンを思い出していただければ、と思い、アップしてみた。実際の映像ではもっと俯瞰なアングルだし、写真と違って戦っているのが2号ライダーなんだけどね) ご存知、仮面ライダーの前期エンディング「仮面ライダーのうた」。本編での痛快なアクション、ストーリーで興奮冷めやらぬ私をクールダウンさせてくれた名曲だ。 そういえば、本編でも終幕の場面は、本郷、一文字がひとりバイクで疾走する絵とこの曲をマーチアレンジしたBGM(プラス、中江真司のナレーション)、ってのが定番だった。普通の道路を一般車両に紛れて走る彼ら…見ている私たちと、確実に地続きな世界で戦っているんだなぁと、妙に親近感を得たものだった。 この歌、全編マイナー調のメロディと叩きつけるような詞が、ライダーの怒りと悲しみを存分に物語っているな。 歌詞を組み替えて一文を作ってみよう。 『陰謀を暴き、闇を照らす光の男が嵐(サイクロン)に乗ってやってきた。 吹かせサイクロン!ベルトの風車を回し、エネルギーチャージだ!全力でジャンプ!ぶちかませライダーキック! 誰だ!正義を怒りを力に変えた仮面(マスク)の男。その名はライダー、仮面ライダー!』 おぉ、見事に彼を語っているではないか! 私がこの歌で特に好きなフレーズが“仮面ライダー 怒りのマスク” 何に対しての怒りかといえば、自分の体を異形のものに変えてしまったショッカー、世界征服をたくらみ、平和な街に恐怖と死をもたらすショッカーへの怒りだ。だから“ぶちかまし”“ぶちあたり”“ぶちのめす”のだ。 これを勧善懲悪と簡単に括ってはいけない。原作マンガに出てくる、変身後マスクを取った本郷の顔に浮かぶ改造手術の傷あとは、まさに復讐に燃える怒りの隈取だ。元々ライダーって、個人の組織に対する復讐劇でもあったから。「ダークなヒーローがダークな悪を討つ」サイボーグ009から一連の石ノ森ヒーローに脈打つこのテーマ、決して勧善懲悪とは言い切れないものだろう。 けれど、だからこそ惹かれるものがある。マスクの内側に怒りと悲しみを秘め、理不尽な陰謀によって得てしまった己の体(力)ひとつを武器に(←これ、次回列伝でもふれることになるだろう)悪の組織と戦うライダー。彼らも闇を背負ったヒーローだったんだな…。 そんなダークさを一番感じられるのが「仮面ライダーのうた」であり、名(タイトル)が体(詞=本質)を見事に表している名曲なのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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