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カテゴリ:アニソン・特ソン列伝
♪ウルトラの父がいる ウルトラの母がいる そしてタロウがここにいる
空を見ろ 星を見ろ 宇宙を見ろ 彼方から 迫り来る 赤い火を 何かが地球に起きるとき 腕のバッチが輝いて ※タロウが飛び立つ タロウが戦う タロウ タロウ タロウ ウルトラマンタロウ※ ウルトラの父が来た ウルトラの母が来た そしてタロウがやってきた あれは何 あれは敵 あれは何だ 謎を秘め 襲い来る 侵略者 力がほしいと願うとき 腕のバッチが輝いて ※~※ ♪ 私がウルトラマンタロウの主題歌を初めて聴いたのは、テレビではなく友人の鼻歌だった。 なぜか第1話を見逃した、その翌日の朝、クラスの友人たちがケッタイな歌をうたっているのを聞いたのだ。 ♪うーるーとーらのちちがいるー うーるーとーらのははがいるー♪ なんだそのふざけた歌。えっ?ウルトラマンタロウの主題歌なのか!? んまぁ~カルチャーショックというか衝撃的に過ぎるというか、おい今度のウルトラマンはギャグかコメディか?と思うほどインパクトが大きかった。 翌週、第2話を見た。このたわけた主題歌の実体を探りたくて。 思っていたよりオチャラケてなくてひと安心。なんだ、案外マトモな歌じゃん。 最初のウルトラの父・母歌い込みフレーズにはやっぱりちょっと抵抗があったけどね。 ウルトラマンタロウってドラマ、まぁオールドファンからすればウルトラ6兄弟の確立と客演回数の多さを除くとなんとも言えない作品だな。 怪獣の擬人化(人間とバレーボールをするヤツや酔っ払っちゃうヤツ、餅うすそのものじゃん!なヤツなどいとまが無い)と、防衛隊であるはずのZATの、やる気のなさ(おふざけムードの怪獣探査や、怪獣が登場したときの緊張感のなさって、歴代地球防衛組織のなかでもピカいちだ。だいたい謎の島-実は怪獣の背中-に着陸しながら調査もそこそこに海水浴や釣りにいそしむ隊員なんてあるかい!)は、今CSで見直しても馴染めないところだ。 けど、このタロウの主題歌は、今聴くと、勢いと開き直ったかのような明るさがいい。 子供のころ聴いた先入観を捨てて向かい合ってみると、けっこう凝った作りをしているのがわかる。 曲の途中で転調するのは、この手の歌ではおなじみというか定石というか。いずれにしても高揚感を生み出すのに効果あり、だ。 で、その転調前の詞♪ウルトラの父がいる~赤い火を♪までが、“父がいる、母がいる、そしてタロウがここにいる”これで3ブロックとすると3×3のブロック(文節?)で構成されてるのが粋なところ(三つ目のところだけ七五調なのも阿久悠さんステキ~な部分)。 しかも、♪彼方から 迫り来る 赤い火を♪本来一文であるはずのこのフレーズをあえて三つに区切ったようなつくり(メロディ、アレンジの上手さだな)も巧みだ。 “空を見ろ 星を見ろ 宇宙を見ろ”(空と星と宇宙って、同じじゃん!)と、“あれは何 あれは敵 あれは何だ”(だから一体“あれ”ってなんなんだ?)を阿久悠さんの迷走と取るか、語呂の良さ、フィーリングと受け取るかはともかくね。 そして後半。 ♪何かが地球に起きるとき~♪どこまでも広がる青空のような明るさ、爽やかさは、少年少女合唱団みずうみのコーラスによるところが大きい。というか、この主題歌の功労者は、武村太郎氏(おぉ、“タロウ”がここにもいる)の歌声よりも合唱団みずうみだな。 最後の♪タロウ タロウ タロウ ウルトラマンタロウ♪は、なにか大団円といった感じ。う~む、実に明るいタロウの世界にふさわしいフィニッシュだな。 曲の冒頭、♪スピーーーン ダダッダッダ(←メロディね)「タロウ!ウルトラマンNo6!」♪こんなイントロもタロウでしか通用しないよなぁ。ここも“らしい”ところだな。 ま、なんだかんだ言ったって、「ハロー!サンディベル」にも似た躍動感、勢いを感じるっていう点では昭和のウルトラソングのなかでも群を抜いてる歌だと思う。 そういえばどこかの本に書いてあったことで、この歌の2番で♪謎を秘め 襲い来る 侵略者♪の直後、武村氏のくしゃみが音源のなかに入ってしまっているらしいけど、ホントかなぁ…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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語ることが多すぎて、ささっと片付かない。
いや、ほめるってわけじゃなく・・・ほんの一例として、タロウ→レオ、キョーダイン→17、ゴレンジャー→ジャッカー、イナズマン→Fからもわかるように、明るい世界からハードの展開(そしてほとんど失敗)のきっかけを作った元凶ともいえる作品。 世の風潮も「タロウ以後」少しずつおかしくなってきたような気がするなあ。 (2007.07.02 22:46:50)
やはり阿久悠作詞の曲は違いますね(笑)。
ふざけた歌詞のように見えて実は聞く者にイメージの世界を与えるというか。 あと曲の中の効果音がビヨ~ンというのがあったり、とにかくおもしろい曲です。 一方で、ウクレレウルトラマンの収録のように、同じメロディなのにくら~くなるというのも 不思議です。あんなに明るい曲なのに。 わりと好きな一曲です。 (2007.07.03 10:12:42)
チャフィーさん
>語ることが多すぎて、ささっと片付かない。 >いや、ほめるってわけじゃなく・・・ほんの一例として、タロウ→レオ、キョーダイン→17、ゴレンジャー→ジャッカー、イナズマン→Fからもわかるように、明るい世界からハードの展開(そしてほとんど失敗)のきっかけを作った元凶ともいえる作品。 > >世の風潮も「タロウ以後」少しずつおかしくなってきたような気がするなあ。 世代によってこのタロウが最高傑作とする輩もいるそうで、まぁそれはいいんだけど、ただどうしてもあの雰囲気にはいつまでも馴染めないなぁと思う。 しかしあの元凶、火種はAからあった気もするよ。 ともかく昭和のウルトラって、作品によって落差が激しすぎるよね。歌はともかく…。 (2007.07.03 20:24:03)
m.i.vectorさん
>やはり阿久悠作詞の曲は違いますね(笑)。 >ふざけた歌詞のように見えて実は聞く者にイメージの世界を与えるというか。 >あと曲の中の効果音がビヨ~ンというのがあったり、とにかくおもしろい曲です。 > >一方で、ウクレレウルトラマンの収録のように、同じメロディなのにくら~くなるというのも >不思議です。あんなに明るい曲なのに。 > >わりと好きな一曲です。 ウクレレウルトラマンでのあの完成度って、原曲のメロディとアレンジの良さの賜物ですね。 くらいというか、私の場合、1曲の中にドラマを感じます。 阿久悠さん、やっぱりすごいですよね(しみじみ) (2007.07.03 20:28:46)
そう、この曲聞いてると躍動感がみなぎってくるよねぇ。
だけどストーリーが一番好きなのは、やっぱ「帰りマン」なんだなぁ。 あとタロウは戦う時の優勢なときのBGMもいいねぇ。 主題歌のカラオケのボーカル部分をハモンドオルガンに しただけなのに、なんであんなに響きがいいんだろう。 でも劣勢の時のBGMはよくないなぁ。 ただシリーズ全部の戦う時のBGMは、優勢も劣勢も やっぱ「帰りマン」が一番好きだけど。 (2007.07.04 01:13:44)
土津井 太郎さん
>そう、この曲聞いてると躍動感がみなぎってくるよねぇ。 >だけどストーリーが一番好きなのは、やっぱ「帰りマン」なんだなぁ。 >あとタロウは戦う時の優勢なときのBGMもいいねぇ。 >主題歌のカラオケのボーカル部分をハモンドオルガンに >しただけなのに、なんであんなに響きがいいんだろう。 >でも劣勢の時のBGMはよくないなぁ。 >ただシリーズ全部の戦う時のBGMは、優勢も劣勢も >やっぱ「帰りマン」が一番好きだけど。 タロウって、それまでのウルトラには無い(東映ヒーローではおなじみの)「戦う時には主題歌のメロオケがかかる」ってパターンが用いられていましたね。 タロウのBGMで許せないのは、ZATが活躍(?)するときの♪ダーダバダーダバ…♪ってスキャットですね。 MATのワンダバがあんなにかっこいいのに、なんでこうなっちゃうんだろう? あのZATには似合ってましたけどね…。 (2007.07.05 22:38:26)
CMに入る前のアイキャッチ?の、タロウのタイトルがCGみたいですごい
(2019.01.30 21:15:15)
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