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カテゴリ:アニソン・特ソン列伝
♪※ズバット参上 ズバット解決 ズバット参上 ズバット解決※
地獄が見えたあの日から 俺の体を吹く風は 復讐の風 熱い風 追って追って 追いつめて ズバット参上 ズバット解決 友よ友よ友よ 友よ見てくれうなるムチ おれは怪傑ズバットさ 地獄が見えたあの日から 俺の心に燃える火は 青い火赤い火 恨みの火 燃えて燃えて燃え上がり ズバット参上 ズバット解決 友よ友よ友よ 友よ見えるかこの火花 おれは怪傑ズバットさ ※~※ 地獄が見えたあの日からおれの弾く歌うたう歌 怒りのメロディ地獄節 吼えて吼えて吼えぬいて ズバット参上 ズバット解決 友よ友よ友よ 友よ聞いたか勝利歌 おれは怪傑ズバットさ♪ いやはや、すさまじいフレーズの並ぶ歌である。なんたって、タイトルからして“地獄の”ズバットだ。 “地獄が見えたあの日から…”復讐の風吹きまくり、恨みの炎が燃えさかる。口にするのは怒りのメロディにのせた地獄節。 詞だけ見れば一体ズバット=早川健に何があったんだ?と思うのだが、実は悪の組織ダッカーに親友である飛鳥五郎を殺されてしまったのである。 でもって、犯人探しの旅を続ける早川さん。相棒は、親友が宇宙開発用にと設計したズバットスーツと、形見となってしまったギター、そしてこれも親友の残した、歌ひとつ(←次回列伝にて)。ってなわけでこの「怪傑ズバット」という作品、ダークでバイオレンスチックな水戸黄門なのであった…(って、ちがうか) 「怪傑ズバット」の見どころって、早川健が繰り広げるまず多くのルーティーンワークのおもしろさが挙げられよう。 ○○会、○○組に襲われる罪もない人々の前に、突如現れ立ち回り。 用心棒との技比べ(←これ最高!) 人質などを楯に、反撃できず一方的にいたぶられる早川。 ズバット登場!「○○を襲い、○○を手にかけ、あまつさえ(←この言い回しがいいね)○○○○までも苦しめた○○会、許さん!」の大見得。 手下を蹴散らし用心棒も一蹴、ボスとのタイマン勝負の際に問い質すズバット。 「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのはきさまか!?」 ムチで打たれ、どつき回されながらの尋問にボスが答えて 「し、知らん!おれはそのときナポリにいた」 「おれはそのときパリにいたんだ」 (よくもまぁ揃いも揃ってはっきり覚えてるよなぁみんな。ひとりくらい出まかせ言ってたヤツもいそうだが) ジャンプ一閃!決め技ズバットアタックを叩き込み、悶絶するボスに悪事を暴いた一枚のカードを残して去ってゆく早川。 彼に救われた人たちの「早川さ~ん!」の声が遠くこだまする…。 この手のヒーロー物には場面ごとの省略ってのが付き物だが、ズバットに関して言えば省略どころか無視!○○会の下っ端に銃で蜂の巣にされようが、高い崖から落とされようが(ちなみに早川さん、単なる私立探偵。生身の人間なんである。サイボーグや宇宙人なんかじゃない、ってことを付け加えておこう)、次の瞬間ズバッカーという、モデルチェンジしたマッハロッド(超人バロム1)のごとき大きなプロペラのついた専用カーでさっそうと現れ、高台に立ち名のりをあげる。 「ズバット参上、ズバット解決!人呼んでさすらいのヒーロー!怪傑ズバ~ット!!」 ルーティーンワークを守るためなら理屈も流れも超えてやる!って精神がすばらしすぎる。ストーリーとしては破綻もいいところなのだが、しかしズバットは頭で見るもんじゃない。感情のおもむくまま、魂で見る作品なのだよ、うん。 この、波動砲かライダーダブルキック並の力技で作品を成立させている大きな要因は、やはり主演の宮内洋さんに尽きるところ。まったく、彼以外にこの役をこなせるヤツぁいないぜ。 まぁ宮内さんの魅力は次回触れるとして、そろそろ本題の歌について語ろう。 イントロでいきなり入る琵琶の音。そして渡辺宙明サウンドもかくやのうなるブラスと短いドラムロールが早川健の親友を殺された怒りを表現する。 水木一郎のドスの利いたボーカルが加わり、完全なるズバットワールドが展開する! しかし、この先けっこうメロディアスな進行なんだよな。 ♪復讐の風~(←ここで早川になりきって「あすか~!!」と力の限り叫ぶこと。カラオケ時のポイントだ)熱い風~♪のところなんて不思議なほど心はずむメロディがある。詞や前後のアレンジに埋もれがちだが、この部分実は聴きどころだな。 そう、すさまじきバイオレンス色(もはや藤圭子を超えた?)ときれいなメロディ、水木の決して品をこわさないドスの利かせ方とが奇妙なバランスを見せた、「ズバット」でしか巡りあえないオンリーワンな1曲なんである。 作詞は石ノ森章太郎、作曲編曲が京健輔(そういや「科学戦隊ダイナマン」の主題歌でも琵琶が鳴り響いていたな)。いやしかし、よくぞこんな空前絶後のドラマ、主題歌をつくったもんだよなぁ…。 先にもお伝えしたとおり、次回は「ズバットと言えばこの曲!」を…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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