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カテゴリ:詩
ひまわり
秋の空に思うひまわりは もう少し彩度を落として 乾いた色をしている
流した涙と 流した悲しみが 染み込んで 知らない誰かの 小さな声を運んでくる
車椅子の青年が 近づいてくる砲弾の音を 聞きながら 避難できない 避難しない家族とともに 一つになっていたのだという
その後町は壊滅したのだという
あの家族はこの夏のひまわりを見なかっただろうか
遠く離れたこの国で希望の花を咲かせて願う 今年も秋がやってきて 庭のひまわりは枯れてしまった
まだ終わらない戦争の国 国花だというひまわりを 私の爪に 二輪咲かせた
久しぶりに福祉ネイルをお願いした。 コロナのステイホームもそろそろ2か月になり 蝉の声も鈴虫の声になった 夏にひまわりを、と思っていたのをリクエストした 右と左にひとつづつ あの青年の分と私の分を 知らない誰かのことも思い続けることはできるような気がしている 同じ今の時間を色いろな状況や気持ちで過ごしている人がいる せめて想像力を働かせて思い出すようにしていたいなと思う 震災から始まった希望のひまわりが これからも誰かを思うひまわりであり続けといいなと思う あいかわらずのネイリストさんたち イメージと願いぴったりの表現をありがとう~~~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.09.09 16:02:43
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