MARITIME(マリタイム)『HUMAN HEARTS』
《元ザ・プロミス・リングのデイヴィー・ヴォン・ボーレン(vo,g)とダン・ディディアー(ds)、元ザ・ディスメンバメント・プランのエリック・アクセルソン(b)らによって結成されたエモ/インディ・ロック・バンド。2003年に始動し、1,000枚限定の自主制作シングルをリリース。同作は完売となり、その後のツアーも好評を博す。良質のメロディを活かした楽曲は注目を集め、04年にアルバム『GLASS FLOOR』でデビューを飾った。》~CDジャーナルより~美しいギターサウンドと、爽やかなヴォーカル、ちょっぴり切ないエモーショナルなメロディーを保持するギターバンド、【マリタイム】。大好きなバンドです。派手さはないが、今作も堅実な楽曲を占めていて聴いていて満足感を得られる出来になっていました。タイトになった曲調は、年輪を重ねてきたバンドの味わいと言っていいかも。やや音は堅め、まぁインディらしいのだけど。もう少し柔らかい面もあった方が楽しめたかもしれないというのは無きにしもあらずだけど……。流れる煌めきのギターサウンドが楽しめる「PARAPHERNALIA」は最高。乾いたドラムスの音色にジョニー・マー直系のコーラスギターサウンド「Black Bones」。ヴォーカルとの間合いが独特。注意深く耳をすますと、楽曲の深さに気付かされる。反復を繰り返すベースラインの重厚さに、ひっそりした佇まいのロンドンの闇を表現する詩「PEOPLING OF LONDON」、不気味さが漂っている。Lchから流れるリードギターとRchから流れるリズムギターとがクッキリと分かれる。エレキギターのエモーションが充分に楽しめる「C’MON SENCE」。等々、地味ながらも、味のあるロックを演奏するこういうバンドが生き延びられるアメリカインディシーンって、やっぱ良いよね。Maritime/Human Hearts