薩摩焼窯元の十五代沈寿官=本名・大迫一輝=さん(61)さんが韓国の駐鹿児島名誉総領事に就任し,鹿児島県日置市の沈寿官窯で6日,名誉総領事館の開館式があった。2019年に亡くなった先代(十四代)に続いて親子2代での就任。
十四代 沈寿官
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沈壽官(ちん じゅかん)窯は,慶長10年(1605)美山に移住した初代沈当吉が苗代川焼を開窯,18年後に初代当吉は朴平意とともに白土を発見,今日の薩摩焼を創製 した。明治6年(1873)第12代沈壽官がオーストリア万国博に大花瓶一対を出品,大きな賞賛を博し,世界に薩摩焼の存在を示したということです。第14代沈壽 官は司馬遼太郎の「故郷忘じがたく候」の主人公になっった。現在は第15代沈壽官が当主です。
沈壽官窯の隣に,「薩摩焼宗家 14代沈壽官」と「大韓民国名誉総領事館」の表札がかかる旧い石垣に囲まれた立派な屋敷があり,屋敷の入口には日本と韓国の国旗が立ってます。氏は白薩摩による金襴手や浮彫,透彫の作品の他にも「宗胡録写」を展開したものや,黒薩摩の作品など幅広く手がけます。司馬遼太郎の短編『故郷忘じがたく候 (文春文庫)』の主人公としても知られる。
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