>>>噴煙を上げる阿蘇山
ライブカメラ 阿蘇火山博物館・草千里 2021-11-09 10:42
熊本県の阿蘇山の中岳(1506メートル)は,20日午前11時43分、噴火が発生し、噴煙が3500メートルの高さまで上がり,火砕流が火口から1キロ以上の場所に達したのが確認されました。
気象庁は阿蘇山に火口周辺警報を発表して噴火警戒レベルを3に引き上げ、火口からおおむね2キロの範囲で大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。
>>10月の阿蘇山噴火は「水蒸気」-福岡管区気象台
福岡管区気象台によると,10月の熊本県の阿蘇山・中岳の噴火は、地下水が地底のマグマに温められて沸騰、爆発し、火山灰などを噴出させる「水蒸気噴火」だったということです。「水蒸気噴火」は,中岳ではこれまでにも数多く観測された形態で、同規模の活動は今後も起こり得る、と気象台が考える根拠になっています。
火山噴火のプロセスには水蒸気噴火の他に,上昇したマグマが地下水と接触して激しく反応、マグマ質も噴出する「マグマ水蒸気噴火」,地表に現れたマグマ自体が噴き出す「マグマ噴火」,というプロセスをたどることが多く,マグマの上昇は火山活動の活発化の活発化の指針兆候でもあるようです。
福岡管区気象台では日頃から衛星利用測位システム(GPS)などを使って山体の動向を観測しています。マグマが供給されれば膨らむ火山の特性と照らし合わせ、今回はマグマが供給されていないと分析し,水蒸気噴火とみたとのことです。
国立研究開発法人の産業技術総合研究所(茨城県つくば市)による火山灰の調査でも,高温のマグマが急激に冷やされる際にできる火山ガラスのような粒子は確認されていません。マグマの供給はない,との気象台のグマは供給されていないとの見解を裏付ける内容です。
注意を要するのは,水蒸気噴火でも状況次第で大きな被害が出ることです。2014年9月の御嶽山(長野、岐阜両県)の水蒸気噴火では,噴火警戒レベルが低かったことから,山頂付近の登山者が巻き込まれ、死者・行方不明者63人という甚大な被害となりました。
>>>阿蘇山 気象庁草千里ライブカメラ 2021-11-09 10:34
噴煙を上げる阿蘇山・中岳。周辺の山肌は灰色に
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◆阿蘇山 公園道路ライブカメラ 2014/1104 15:35
*イラストの出所:
イザ(産経)
http://www.iza.ne.jp/topics/events/events-8103-m.html?pdm_ref=hts
あんしんの殿堂防災館
**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時要援護者の避難等が必要。 【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(平常)】:状況に応じて火口内への立入規制等。
(注:避難や規制の対象地域は,地域の状況や火山活動状況により異なる)