7月17日は、1978年(昭和六十二年)に五十二歳で逝った石原裕次郎さんの命日であった。今活躍の著名人、俳優では木村 拓哉(タレント)、中村獅童(2代目)、新庄 剛志(野球監督)、葛西 紀明(スキー・ジャンプ)、渡部 陽一(写真家)、堀江 貴文(実業家)らがあげられることから、その若過ぎた死が惜しまれる。
裕次郎さんが本格的に映画デビューしたのは、1956年(昭和三十一年)7月公開の「狂った果実」である。その前年、兄石原慎太郎さんの1955年芥川賞受賞作小説『太陽の季節』の映画化が縁で、裕次郎さんが映画俳優の道に進んだのは周知の事である。
兄の慎太郎さんは、「週刊新潮」2022年2月10日号で、"日本が転換期にあった昭和30年代を飾ったのは私と弟(裕次郎)ですよ。それだけの自負がある。”と語たっている。
✅太陽の季節---あらすじ---
『太陽の季節』は裕福な家庭に育った男子学生・竜哉が主人公で、ボクシングに熱中したり、街で声をかけた少女・英子と肉体関係を結んだりする様子が描かれている。やがて、英子に飽き、ぞんざいに扱うようになった竜哉は、兄に彼女のことを5000円で売る約束をする。英子はそれを知って悲しみ泣くが、同時に竜哉の子どもを身ごもっていることが発覚する。
英子は妊娠中絶手術が失敗して若くして亡くなり、竜哉は遺影に香炉を投げつけ、涙を見せるというストーリーである。