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カテゴリ:羽駈羽駈旅行記
我が家から車で約30分の距離、群馬県館林市を訪れた。
上毛カルタの中で「鶴舞うかたちの群馬県」と歌われている群馬県。その中で、鶴の頭に位置するのが館林市。江戸時代には徳川四天王の1人、榊原康政や、5代将軍徳川綱吉をはじめとした徳川家とかかわりの深い大名が、館林を治めてきた。また、利根川と渡良瀬川に挟まれた土地で、自然の豊かな地域だ。 城沼から、館林市内を流れる「鶴生田川」に、延々とかけられたこいのぼり。その数なんと5283匹! ギネスに申請しているというくらいの、見事なこいのぼりの姿に、圧倒される。 堤の両側には、蘂を残した葉桜と菜の花が風に揺れ、川面に影を映したこいのぼりが、なんとも気持ち良さそうに泳いでいる。 こいのぼりは、江戸中期に庶民の間から町民のアイデアで生れたそうだ。中国に古くから伝わる登竜門の伝説になぞらえ、竜門の滝を登り切ると鯉が竜になるように、我子も健康に育ち、将来は大きく出世して欲しいとの気持を込めたもの。また、「わが家に男の子が生まれました。どうぞお守りください。」と天の神様に伝え、守っていただく意味があるとも伝えられている。 館林の男の子は、きっと健康に元気いっぱい、立派な男子に育っていることだろう。宇宙飛行士の向井千秋さんも、ここ館林の出身。もっとも向井さんは、女性だけれど... 館林は、つつじも有名。「つつじヶ岡公園」という国指定の名勝がある。私が訪れた昨日は、まだまだ開花には早く、三分咲き。それでも、早咲きのつつじが華麗な姿をそこここに見せており、たくさんの人が見物に訪れていた。 さて、館林でもう一つ、忘れてはならないのが、昔話「ぶんぶく茶釜」伝説のある、「茂林寺(もりんじ)」だ。まるで、一休さんでも出てきそうな古い素朴なお寺である。山門をくぐると、25体のたぬきの像が私を迎えてくれた。 どのたぬきも堂々としていて、りっぱなフグリを自慢げに下げ(^^;)、愛嬌のあるいい顔をしている。 茶釜に化けたたぬきは、なんともいえず憎めないとぼけた様子が微笑ましい。像の下には、小林一茶の「ちょうちょうのふわりと飛んだ茶釜かな」の句が見える。寺内には、実物(?)のぶんぶく茶釜が大切に保存されおり、たぬき部屋にはたくさんのたぬきコレクションが納められている。見頃の八重桜をバックに、なんとも長閑なたぬきの佇まいに、ほんわかした気持ちになった。 この茂林寺の向かいにある「もり陣」といううどん屋さんで、食事をとった。館林は、うどんが名物だ。ここのうどんには、絹をパウダーにしたものが練り込んであり、つやつやとして滑らかな口当たり。適当にコシもあり、とても美味しい。父はなまずの天ぷらを主とした定食、母は玄米わっぱと天ぷらうどんのご膳、私は冷やしたぬきと山菜わっぱのセットを注文。ご主人が、絹の粉を練り込んだうどんの説明などしてくださって、とても気さくな好々爺。感じのいいお店だ。市内には、製麺所や製粉所もあちこちにあり、いかにもうどんの町だ。 川面を泳ぐ数え切れないほどのこいのぼり、華麗なつつじ、満開の八重桜、新緑をまとった大けやき、愛嬌たっぷりのたぬきたち、美味しいうどん...春を満喫し、お腹も心も満足した穏やかな一日だった。 「ぶんぶく」は「分福」と書く。福を分けていただいたみたいだ(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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