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2005年10月23日
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カテゴリ:羽駈羽駈旅行記
先日の会津若松に引き続き、今回は大内宿を訪れた。
前回、山本耕史さんに夢中になってしまったあまり、予定に入れていたにもかかわらず、時間がなくなって行くことができなかったという経緯がある(^^;)
キャンプの予定だったこの日、天気もよくないということで、急遽、行きはぐった大内宿へ出向いた。

宿全景


昔、会津藩が会津と日光、江戸を結ぶ道として、会津西街道を整備した時、設けられた宿場の一つ。国道が少しはずれたところを通っていたことが幸いして、今も萱葺き屋根の家々が軒を連ね、当時の宿場の面影をたっぷりと残している。
どこの家でも、旅篭だったり食べ物屋だったりしたのだろう。すべての家に屋号が掲げられていて、風雨に耐えた重厚な看板が、その昔を偲ばせてくれる。

人気の蕎麦処≪三澤屋≫

三澤屋


宿の通りに入ってすぐ右側にある≪三澤屋≫。事前にネットで調べた時にも、どこのサイトにも一番最初に掲載されている蕎麦屋さん。ぜひとも、名物“ねぎ一本蕎麦”を賞味すべく勇んで店に入る。中は満席ながらも、思ったよりもすいている様子にほっとしながら、店の人に人数を告げると、番号の書かれた木の札を渡され、一時間ほど待つという。みなさん、並んで待つのではなく、順番が来るまで宿の中を歩いているらしい。お腹はすていたけれど、しかたなく、私たちもブラブラと歩いてみることに。

コスモス  薄


開け放された縁側に、地元の名産品や、民芸品、地ビール、地酒がところ狭しと並べられ、その家の特長を出した店が並ぶ。手作りの袋物や人形だったり、自家製の漬物だったり、手焼きのせんべいだったり...名物のだんご「しんごろう」や岩魚を焼く香ばしい匂いが、空腹の私の鼻先を漂っていく。道の両側を流れる、湧き水を引き込んだ水路には、籠に入れられたビールやラムネが冷やされている。

ビールを冷やす


地ビールに描かれた地元の名士「野口英世」が、澄んだ水の中で、気持良さそうに私を手招きする。おりしも薄日が射してきて、もう、我慢できな~い(笑)
目の前の店に入り、“大内宿”と書かれたビンビールをいただいた。ライトな味わいのくせのないビールで咽喉を潤おし、う~ん、し・あ・わ・せ♪
店のおじさんが、大根の漬物まで出してくれ、感謝感謝。記念に“赤べこ”が描かれたビールの王冠をもらう。

地ビール


そぞろ歩くうちに一時間が過ぎ、期待をいっぱいにして≪三澤屋≫へと戻る。さらに20分ほど待ったのち、やっと順番が。店の入口には「本日より新そば」の張り紙があり、この幸運にさらに期待が膨らむ。席に案内されメニューを見ていると、店の人が「初めてでしたら、名物の高遠そばがよろしいと思いますよ」と教えてくれた。高遠そば? 高遠ってたしか信州だったよな、と思いながらも「では、それをお願いします」と注文。聞いてみると、初代会津藩主・松平正之は元信州高遠のお殿様だったということ。藩主によって会津にもちこまれた蕎麦は、その後ずっと、高遠そばと呼ばれているらしい。

たっぷりの冷たい出し汁の中に蕎麦、上には大根おろしと鰹節。そして...箸の代りに立派な一本のねぎ! これで本当に食べられるのだろうかと思いつつ、箸ならぬねぎを動かす。ほぉ~、なかなかどうして上手に食べられるもんだ。このねぎを薬味がわりにかじりながら、蕎麦をいただく。新蕎麦の香りを堪能しつつ、汁との相性もバツグンで、美味しかったあ♪ ねぎで食べるという珍しさだけではなく、しっかりと蕎麦を満喫したのだった。

ねぎ一本で食べる高遠蕎麦
蕎麦


大満足で店を後にした私たち、さっきは食事前ということで、我慢していた岩魚の塩焼きを頬張るべく、またも街道沿いへ。これがまた美味しかった♪ そしてデザートと洒落こみ、よもぎだんごまで食べてやっと満腹になったのだ(^^)

≪三澤屋≫では、隣りにパン屋も出していて、そこでは天然酵母を使ったパンを焼いている。大きなドーム型の五穀パンや山ぶどうパン、くるみパンなど自然の恵みを取りいれた美味しいパンが販売されているが、私が度肝を抜かれたのは、岩魚を丸ごと一匹フライにしたものをはさんだ“岩魚フライサンド”! そば粉を練りこんだパンに揚げたての岩魚のフライとレタスをたっぷりのタルタルソースをかけてサンド。作るそばから売りきれてしまうようで、店先に並んでいるのは珍しいらしい。友人がお土産に買ったが、頭からシッポまで全てサクサクと食べられる絶品ということだ。

3時半頃に大内宿を後にした。宿に向う時、国道まで数キロの距離だが、かなりの渋滞で駐車スペースを探すのに苦労したが、この時間になってもまだまだ車の列が続いていた。あの人たちは陽のあるうちに大内宿に入ることができたのだろうか。ちょっと心配になる。

ここから10キロほどのところに「塔のへつり」と呼ばれる絶景があると聞き、ちょっと寄り道。「へつり」とは、方言で「絶壁、危険な崖」ということ。百万年もの年月を侵食と風化を重ねた不思議な形の岩が建ち並ぶ、まさに絶景。岩の下を歩くこともできるが、「お年寄、飲酒をしている方は遠慮してください」の看板が。見るからにちょっと怖いような道筋だ。手作りこけしの店や、みそ汁を無料で飲ませてくれるお土産屋さんなどもあり、のどかな気分も味わえる。

塔のへつり


大内宿のある西街道は、江戸時代までは大変な賑わいだったそうだ。しかし、幕末の戊辰戦争によって会津は壊滅し、だんだんと寂れていったらしい。
ただこの大内宿では、ほとんどの家が農業を兼ねていたため、宿場としての姿を失った後も、町全体が廃れてしまうことを免れたということだ。

保存していくためには、様々なご苦労があると想像されるけれど、ぜひとも未来永劫このままの姿で残してほしい思う。心がほんわかとして、優しい気持になって帰ってこられる町だ。






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最終更新日  2005年10月23日 15時53分21秒
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