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2006.04.12
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カテゴリ:人物紹介



『 記憶の喪失 』


昨日、マリーローランサンの生涯について
少しふれたところ、
たくさんのコメントを頂きました。

戦争が人間を大きく変容させるという、
普遍的なコメントも頂き、感じ入りました。

私が、ブログで知り合う事のできたお若い方達も、
真摯に、世界平和を願っているという事を、この数ヶ月で
実感させて頂きました。

今夜は、その余韻の残るうちに、
一人の、日本の建築家のお話をしてみたいと思います。

アメリカの同時多発テロ以降の話ですが、
テレビで、一人の建築家の生き方を報道していました。

アメリカの世界貿易センターの跡地、
グラウンドゼロに、
何を建設するか、世界の建築家にコンペを募った時、
その建築家もコンペに応募していました。

結果はやはり同じ様な巨大ビルが
建設される事になりました。

彼は、その跡地の前に立ち、
静かに語りました。

『僕は、跡地には何も造らないという提案をしたんです。
何も造らないという事で、この場所で、
一体何が起きたのかという事を
世界中の人達が、この場所を通り過ぎて行く度に、
記憶に残したかったんです…』と。


私は、その言葉を聞いて、深い感銘を受けました。

もし、空洞ドームとして残存することができれば、
そこは神聖なる、世界の祈りの場になったであろうと…


中卒から、独学で建築を学び、
世界のあらゆる建造物を
自分の足だけを頼りに、旅した若き日のその人…


その建築家こそ、
現在、日本を代表する建築家、安藤忠雄氏でした。

有名な、同潤会青山アパートの建て替え工事をする
過程の中でも、このように語られています。



『建て替えが、都市の記憶の、喪失となってはならない。』

そのことばが、わたしには、

『建て替えが、戦争の記憶の、喪失となってはならない。』

 という重なりを持って、聞こえてきてしまうのです。





建築家
安藤 忠雄氏  

■受賞暦■
昭和54年 日本建築学会賞
昭和60年 アルヴァ・アアルト賞
平成元年度 フランス建築アカデミー大賞(ゴールドメダル)
平成 4年 カールスベルグ建築賞
平成 5年 日本芸術院賞
平成 7年 ‘94年度朝日賞‘95年度プリツカー賞
平成 8年 第8回高松宮殿下記念世界文化賞
平成 9年 イギリス王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤルゴールドメダル
フランス文学芸術勲章(オフィシエ)叙勲
平成14年 アメリカ建築家協会ゴールドメダル
ローマ大学名誉博士号
同済大学(上海)名誉教授
京都賞
平成9年から東京大学教授、現在、名誉教授。
平成15年 文化功労者

■活動■
阪神・淡路震災復興支援10年委員会の実行委員長。
被災地の復興に尽力する。
又、瀬戸内海の破壊された自然を回復させるため
中坊公平氏と共に「瀬戸内オリーブ基金」を平成12年に設立。

■参考■
同潤会青山アパート
関東大震災後、日本で初めての本格的な
鉄筋コンクリート造集合住宅として建設された。
中庭を中心とした温かみのある住棟配置、
都市景観を配慮したファサードデザインは、
日本集住建築の先駆けにして最高傑作と、高い評価を受けていた。
加えて、アパートのつくり出す街並みは、
道行く人々の心の風景として欠かせない存在となっていた。
この偉大な都市遺産をどのような形で“残していくか”が主題となった。








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Last updated  2008.01.17 06:00:23
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