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カテゴリ:面白おかしい話
どうしてもトマトソースのパスタが食べたかった。
だから母親に「晩御飯、何がいい?」と聞かれた時、私は即答: 「タマネギたっぷりで、ニンニクと鷹の爪のパンチが効いたトマトソースのパスタ!」 「よし、分かった!」と言い、彼女はスーパーへ。 abimegの母親と言えば料理名人で有名。 何を作らせても、とびっきり美味しいのだ。 母親の料理が食べたいがあまり、うちに遊びに来たがる友人も多くいる。 しかも、“手抜き”したことなど私の記憶には一度だってない。 それがおにぎり一つであれ。味噌汁一杯であれ。 リンゴを剥くにも、いつもキレイなうさぎちゃんにしてくれる。 だから今夜の夕食も、期待に胸を膨らませれば良かったのだが、 私は「悪いこと言っちゃったな」と少し反省。 なぜなら、我が家の食事は和食がメインだから。 洋食と言えばハンバーグくらいしか作らない母親にパスタだなんて。 無理な注文をしてしまったのだろうか? が、しかし! 夕食の時間となり、キッチンへ行くとそこはイタリア。 芳しいトマトソースの香りが鼻孔をくすぐる! 無意識によだれが!お腹までグ~と鳴るではないか! 「はい、今日もご苦労さん。さあ、食べ~!」と出されたのは、 大皿にてんこ盛りのパスタ。 一口食べると、さらに驚き! 茹で具合も絶妙なアルデンデ。しかも肝心のソースも味に深さがある。 甘すぎず、程よい酸味を残しており、ピリッとした刺激も心地良い。 2人前分くらいはあっただろうパスタを 私はまるで飢えた野良犬のようにガツガツ、ガブガブ! まったく、もう!お上品になんて食べてらんないわよ! 常に口の中をパスタでいっぱいにしたいほど美味しいのだから。 でも、ママ。この味どこで覚えたの!? 作るのはいつも和食ばかりなのに!! これ、最高やん!!! 母親いわく、前に私が連れて行ったイタリアンレストランの 味を再現したそうだ。 でも、それって1年以上も前の話よ! 覚えているほうが不思議!ママの舌って一体!? 私は本当に幸せ者だな、と思う。 母親が文字通り“無敵の料理人”なのだから。 でもね、一つ大きな落とし穴があるのさ。 私のように料理名人を母親に持つと、舌だけ肥えちゃって 自分で何も作らなくなるのだ! あ~、ダメダメ!このままじゃ、アカンわ! 私ももっと料理の腕を磨かねば!! 「週末は、私が何か作ろうか?」と提案した私。 テレビを見ていた母親は、こちらを向かずにさらっと言った: 「ママが作ったほうが美味しいから、いらん。」 そ、その通りです!(涙) そして続けて、こうも言うではないか! 「ママがいない時には、よろしくね。」 じゃあ・・・被害者はパパになるの!?(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年03月01日 20時45分22秒
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