私には、愛ちゃん(もちろん、仮名)という友人がいる。
彼女は、自他ともに認める“根っからの恋愛体質”。
「友情と恋、どっちを取る?」と聞かれると、
「オフコース、男~!」と明るく即答し、周りを困惑させる名人だ。
つい先日のこと、この愛ちゃん(勿論、仮名)と
たわいのない会話を繰り広げた。
お題は、「今までの“アンラッキー”を、すべて挙げてみよう!」
ってなことで、先発するのは、私となった。
う~ん、急に言われてもなぁ。なんだろう?
とりあえず、思い浮かんだ過去の出来事を次々と述べてみた:
- 無くなりかけの歯磨き粉を思いっきり絞ると、中身が私の顔をめがけて飛んできた。
- なぜか私が選んだ卵焼きの一切れに、でっかい塩の塊が入っていた。
- 綺麗に写った一枚を、うっかりしてデジカメから消してしまった。
- 天気予報を信じすぎて、傘なしの状態で大雨に遭遇した。
- ノーメイク&メガネ姿で出かけた時に限って、色んな人とバッタリ出会った。
以上、5つほど挙げてみて、愛ちゃんの方に目をやると、
彼女は、すごく冷ややかな視線をこっちに投げ返してきた。
「それって単に、あんたのドジ話でしょ~。」
いや、そうかもしれないけど。そんな言い方ないじゃない!
特に、卵焼きの塩の塊は我が家で、しょっちゅうなんだからさぁ~!!!
私のヘコミ具合を気にも留めず、彼女は「私のアンラッキー聞いてくれる?」と言い出した。
「聞き終えたら、お腹いっぱいになるよ。」
では、“恋に生きる”愛ちゃんのアンラッキーとは!?
- まず、白馬の王子様と出会う。
- デートを重ね、「僕のお姫様」と呼ばれる。
- 時期に、「お姫様」が、「姫」に変わる。
- 正式に付き合い出すと、「姫」が「愛ちゃん」となる。
- 1ヶ月後、「愛ちゃん」が、「愛」と呼び捨てに。
- また数ヵ月後、気が付くと「おまえ」と呼ばれるように。
- そして最後に、「ついて行けない・・・」と、フラれる。
以上。
はい、確かに。お腹いっぱいになりました!
しかも、過去5人の彼氏全員と、このような結末を迎えたなんて!
これは、“満腹”どころか、“胸焼け”級の話だな。
あの~、よほど男性を見る目がないのでは?
それとも、思い切ってタイプを変えたら?
原因は自分にあるのでは・・・とは言えないけど、少しは当たってるかも!?
でも、愛ちゃんはめげない!
しかも、超お嬢様で、蝶よ花よと育てられた彼女は、
「サラリーマンは嫌!」と抜かしやがるではないか。
ここで、私が一喝。
「あのね、サラリーマンが嫌いってったってね、日本男性の大多数がサラリーマンなの。
皆、厳しい状況の中、頑張って働いているんだから。もう少し認めなさいよ、あんた!」
でも、ポカ~ンとした表情を浮かべている愛ちゃん。
コイツ、意味理解していない。
熱くなった私は、「日本の経済は、サラリーマンで成り立っているの!」と
少しワケの分からない発言をしてしまった。
BUT!
「私、経済なんて難しい話嫌い。だからサラリーマンは、やっぱり嫌!」と
思いっきり意味不明の返答が返って来た。
かなりヒートアップしてしまった私は、無駄だとは分かっていても、
アドバイスをすることに:
「あんたが高校卒業以来、電車に乗らないと決めたことは良いけど、
デートには高級フル装備のベンツで行くな!男の人が、ひいてしまうぞ!
“金がかかる女”と思われちゃうよ。そして、結局あんたが損するんでしょ~。」
が、しかし。これも、「きゃはは~!」と笑われてしまった。
もういいです、諦めました。勝手にしてちょうだい。
そして愛ちゃんは、今日も白馬の王子様を探し続けているのだ・・・
「あんたのこと、ブログに書くよ」と言うと、
「光栄だわ!読んだ人、みんな私のこと嫌いになるかもね!」だって。
でもね、私は愛ちゃんが好きなんです。
とても優しい子なのだから。
底なしの明るさを持っている子なのだから。
ということで、愛ちゃん。
これを読んでいるのなら、最後にひと言いわせてくれ:
恋じゃなくて、本物のLOVEを見つけてください。
そして、幸せを掴んでくれ~!!!