私の行きつけのパン屋さんは、パンがとても美味しいのは勿論のことだけど
店内も清潔で、店員も感じがいいし、文句なしのお店。
包装する際も、パンを一つ一つ丁寧にビニール袋に入れ、
それを紙袋に入れ、そして最後に手提げ袋に入れてくれるのだ。
希望すれば手提げ袋を二重にだってしてくれる。
個人的な意見として、こんな対応は大好き。
きちんとしているし、細やかだし。丁寧さがうかがえる。
それに、パンというペシャンコになりやすい食べ物に対し、
敬意を表しているようで、素敵だと思う。
“職人ならではの発想”って言えば大げさかもしれないけど、
“自分が心を込めて作ったものを人様の手に最高の形でお渡しする”
という思い入れが伝わり、受け取る側のこちらも非常に嬉しい。
(これって、すんごい思い込みの世界!?・・・笑)
だけど、環境的に考えてみると地球に優しくないよね。
そりゃ、それらの袋をキープしといて、後日別の形で再利用する手もあるが。
けど、私はものを溜めるのが大嫌いなタチなので、結局すぐに捨ててしまう。
ってなワケで、紙袋に入れた時点でストップをかける。
これが私のいつものパターンだ。
「あ、それでいいです。」
「本当によろしいのですか?」
「はい、手提げ袋はいりません。」
と、こんな感じの会話をいつもこのパン屋さんで繰り広げている。
本日も例外ではなかった。
私が清算を済ませ、紙袋を受け取ろうとしたその時。
隣のレジから、オジサンの大声が聞こえた。
「ええから、そのままでええからっ!ほんまに、ええからって!」
何が?何が、そのままでええの?
と不思議に思い、視線をそちらに向けてみると・・・
あらら~!
そのオジサンが希望していたことは・・・
パンを“そのまま”、しかも“素手で”持って帰ること!!!
店員が「せめてビニール袋にでも入れさせてください」と
しきりにお願いしていたにもかかわらず、
オジサンは「ええねん、ええねん」を繰り返し、
パンをわしづかみにして、店を後にしたのだった。
ここまで読んだ、あ・な・た!
「そのオジサンはきっと、そのパンを食べながら帰ったのでは?」とお思い?
じゃぁ、言っとくけど。このオジサンが買ったのは、手のひらに納まる
メロンパンとか三角サンドとかそんな類のものではなかったからね。
フランスパンでしたからっ!!!(笑)
そうそう、あの長~くて、硬~いパンよ。
あんなもの、かじりながら歩いたってさ。まず、アゴが疲れる。
それで、家OR目的地に着くまでに食べ切れない率82.6%。(←abimeg論に基づく)
しかも!恥ずかしいやんっ!
想像してみてくだされ。
初老のオジサンが、素手でフランスパンを持ちながら歩いてんのよ。
私としては、以下の3つの内、一つでもトライしてみたかった。
つまり、そのオジサンに向かって・・・
その1:
「ジャジャジャジャ~ン♪」とベートーベンの“運命”を口ずさむ。
果たして、オジサンは指揮者のようにパンをタクト代わりに振ってくれるのか?
(が、しかし。私の声は声量、声質ともにNHK交響楽団に
到底かないっこないので・・・あえなく却下)
その2:
「テクマクマヤコン、テクマクマヤコン ・・・」と魔法の呪文を唱える。
果たして、オジサンは魔法のステッキのようにパンをくるくると回してくれるのか?
(しかし、秘密のあっこちゃんはステッキじゃなくてコンパクトだったと
思い出したので・・・これも却下)
その3:
「Okay, let's go! YEAH!」とチアリーダーのように叫ぶ。
果たして、オジサンはパンをバトンのようにあしらってくれるのか?
(ただ、こんなキャピキャピした言動は私のキャラと
相反するので・・・仕方なく却下)
ということで、私は結局オジサンに声をかけることができず、
ただ静かに見送ることしかできなかった。
しかし、まあ。
このオジサン。究極のエコを実践しているのか?
それとも、ただの面倒臭がりなのだろうか?
本日の神戸は、風がとても強かった。
「どうか、あのオジサンがパンを落としませぬように・・・」
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